第10回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

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    『ちょさっけん』ってなんだろう?

    教諭 三浦 貴広

    この度はモデル教育賞に選考いただき、ありがとうございます。

    今回、著作権教育の実践を行うきっかけとなったのは、子どもたちがインターネットや本を活用して調べ学習を行い、分かったことを新聞にまとめている様子でした。

    調べ学習の中で見付けた記事をそのまま書き写す子どもの姿をから、調べ学習を行う時期と合わせて著作権に対する意識も高めておくことで、子どもたちが個性を十分に発揮しながら創造力を伸ばすことができるのではないかと考えたのです。

    学習を進めていくうちに、子どもたちの中に作者の作品を尊重する思いや、自分らしさが表現できるものを作りたいという意欲が芽生え、授業の活性化を図ることができました。

    今回の実践により、小学校における著作権教育の必要性だけでなく、学習意欲の向上への効果も実感することができました。

    今後もよりよい著作権教育の在り方について研究を進めていきたいと思います。

    教育活動の概要 題名 『ちょさっけん』ってなんだろう?
    対象学年 小学4年生
    授業科目 総合的な学習
    授業時間数 3時間
    実施期間 平成26年8月~9月
    レポート・教材
    ねらい 4学年の国語科では、新聞の特徴や作り方について学ぶ単元がある。本校では、この単元の学習を終えてから、総合的な学習の時間で環境について学習し、その成果を新聞にまとめる活動を行う。
    総合的な学習の時間には、地域の清掃事務所による出前授業での体験学習や、自衛隊の協力による南極の氷を使った環境学習を行っているが、児童一人一人が、インターネットや書籍を活用しながら環境について調べる動も行っている。
    今回、著作権について学習した後、実際にインターネットや書籍を活用して調べたり、新聞を作成したりする活動を行うことで、著作権に対する意識を高めたり、引用の仕方を定着させたりすることができると考えた。
    内容・流れ 「5分でできる著作権教育」を活用した導入を行う。
    様々な場面における著作権の有無について学習する。
    引用の仕方について学習する。
    成果と課題 著作権についての学習を行ったことで、インターネットを使った調べ学習の際、ホームページの名前やアドレスなどを書きとったり、「○○によると…」など引用が分かるように記事を書いたりする姿が見られるようになった。
    児童の感想
    • 僕は著作権を学んで、著作権を無視して勝手に使ったり配ったりすると、作品を作った人が悲しむので、著作権を大切にしたいです。
    • 最初に先生が黒板に「著作権」と書いた時、何のことだろうと思っていましたが、先生に教えてもらううちにだんだん分かっていきました。これからは、人のまねばかりせず、しっかりと自分らしい作品づくりをしていきたいです。
    • だれかが作ったものをまねしたり、そのまま使ったりするのは良くないということが分かってよかったです。
    • 著作権の学習をして、一番おどろいたのは、人の書いた文章や作品を、勝手に発表に使ったり、同じものを作ったりしてはいけないということです。でも、よいアイディアの一部を取り入れて、さらによいものを作ろうという気持ちが今の街をつくっているので、それはとてもいいことだと思いました。
    • 著作権の学習をして、最初は分かりませんでしたが、テレビのえいぞうを見て、人が作ったものを勝手に使うのはよくないということが分かりました。
    • 私は最初、著作権が何か分かりませんでしたが、学習して少しずつ分かるようになってうれしかったです。家に帰ってからお母さんに著作権のことを話すと、「すごいね」とほめてもらいました。だから、また著作権の学習があったら、今まで習った事を生かせるようにがんばりたいです。
    • 最初は著作権の事は全く知らなかったのですが、この勉強をしてインターネットにある写真や文章を作者にきょかをもらわないでそのまま使うのは、よくないことなんだということが分かりました。これからも気を付けていきたいです。
    • 最初は著作権の意味が分からなかったけれど、説明を聞いているうちに、じょじょに分かってきました。そして、社会が進歩するためには必要なことなんだと思いました。
    • 著作権の勉強をして、これからも人のまねをせず、自分のオリジナル作品を作れるようにがんばりたいです。
    選考委員コメント

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