第3回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

    佳作 千葉県 松戸市立馬橋小学校 一覧にもどる

    「みんなが持っている著作権」

    担当  教頭 森 里美  情報教育担当 佐和 伸明

    受賞のことば

    馬橋小学校・写真

    給食の時間、外国の遊園地でキャラクターが無断で使われているというニュースが、子どもたちの話題になっていました。著作権という言葉は、子どもたちにも浸透してきています。しかし、著作権は、アニメのキャラクターや有名な絵画、音楽など、金銭的な価値があるものにだけ与えられた権利だと考えている児童が多いことも分かりました。そこで、著作権は誰もが持っている平等な権利であるということを理解させたいと考え、本実践を行いました。指導過程では、「法律で決まっているから守る」というだけではなく、自分が苦労して作品を作った時の気持ちを思い出したり、身近な友だちの話を聞いたりする活動を通して、「なぜ著作権が守られているのか」について気付かせるように留意しました。今後も、子どもたちの実態に合わせ、考える活動を重視した著作権教育を実施していきたいと考えています。この度は本当にありがとうございました。 (教諭 佐和 伸明)

    教育活動の概要 題名 「みんなが持っている著作権」
    対象学年 全学年
    (応募実践事例は5学年)
    授業科目 総合的な学習の時間
    授業時間数 60分
    実施期間 平成19年6月1日
    レポート・教材
    ねらい

    本校では、情報社会を生きる子どもたちが自ら課題解決に向け、よく考え吟味しながら情報を活用し学びを深め合える子どもの育成を目指し研究を進めている。情報活用の実践力と情報モラルの育成に重点を置き、情報を活用していく中で、表現力や判断力、伝え合う力を各学年の発達段階に応じて育成するとともに情報活用の実践力や情報モラルの育成を図っていくことをねらいとしている。

    内容

    情報モラルに関する育てたい力

    学年 育てたい力
    低学年
    • 友だちと教えあいながら楽しくコンピュータを使おうとする
    • 自分の作品を選んで発表しようとする
    • 友だちの良いところをみつけようとする
    • 自分の思いを言葉遣いに気をつけて正しく伝えようとする
    • 礼儀よく取材する
    • 活動場所に応じた遊び方を工夫し決まりを守ろうとする
    中学年
    • 正しい情報を集めようと心がける
    • 正しい情報を伝える
    • 安易に掲示板やアンケートのホームページに個人の情報を流さない
    • 相手を尊重しまがら情報を交換する
    高学年
    • ネットワーク上のルールを理解し積極的に情報モラルを守る
    • 情報発信に対して責任を持つ
    • 個人情報保護の大切さに気づき、プライバシーを尊重する
    • 著作物や肖像権の意味を知り、配慮する
    • 著作物を引用する際には出典を明記する
    • 有害情報が存在することをふまえて、学習に必要な情報を選ぶ

    情報モラルに関する年間授業計画

    学年 時間 内容 教科
    1年 2時間 しゃしんとしょうぞうけん
    文字だけでつたえるたのしさやむずかしさ
    教科と関連
    2年 2時間 しゃしんとしょうぞうけん2
    文字だけでつたえるたのしさやむずかしさ2
    教科と関連
    3年 2時間 ちょさくけんのがいねん 総合学習
    4年 2時間 なりすましレポート参照 総合学習
    5年 4時間 ネットで知り合った人との約束はきけん
    電子メールのルール
    みんなが持っている著作権 (応募実践事例)
    不適切なWebにそうぐうしたときの対処法
    総合学習
    6年 5時間 個人情報をうばうWebサイトを見抜く
    ケータイとわたしたちの生活
    情報を発信するときの責任
    ネット上での情報が広がる仕組み
    ネット依存症
    総合学習
    成果と課題

    本校では、情報モラルの学習を年間計画に位置づけ各学年の発達段階に応じた指導を行っている。低学年から著作権に関する指導を行う際に体験的活動を取り入れたりデジタルコンテンツを活用することにより、著作物に対する意識が少しずつ高まってきている。

    今後さらに児童の意識の変容を継続的にとらえ実生活に生きる指導の改善に役立てていきたい。

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