第3回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

    優秀賞  岡山県 津山市立弥生小学校一覧にもどる

    「著作権について知ろう」

    担当教諭 尾崎 文雄

    受賞のことば

    弥生小学校・写真

    著作権情報センター様より優秀賞という高い評価をいただいたことを光栄に思っています。昨年度は学校生活の中での題材をもとに著作権指導用教材を作成しましたが、今年度は家庭教育に関わるものを題材にした実践です。コンピュータやスキャナーなど情報機器が発達して、学校生活の中だけに限定された実践では十分ではないと感じたことがその理由です。授業で使った著作権教材は多くの先生方に使っていただけるように、8つの教材を一つのパッケージにした教材群の形にしました。また、情報機器を使わずに印刷して使用するテキスト教材を使った実践もしました。子どもたちも授業の中で、著作物の大切さに気づいたと感想を寄せてくれ大変嬉しく思っています。今回の賞品は学校で先生方や子どもたちが有効に使えるように、デジタルカメラとマグネットスクリーンを選びました。本当にありがとうございました。 (教諭 尾崎 文雄)

    教育活動の概要 題名 「著作権について知ろう」
    対象学年 小学4年生
    授業科目 総合的な学習の時間
    授業時間数 3時間
    実施期間 平成19年10月~11月
    レポート・教材

    第1時 資料  太郎君のコレクション

    第2時 第3時 資料

    ねらい

    本研究では「著作物を尊重する態度の育成」を目指し、家庭での著作権問題を切り口とし、著作物の大切さに気付くという心情面に目標をおいた授業を実践する。授業で使用する著作権指導用教材群は新たに開発し、修正・改善を加えながら著作権教育に役立ち、汎用性のある授業支援情報としてまとめ新しい学校の次年度の実践につなげていく。

    内容

    特に家庭生活において著作物を尊重する態度を育成するために、授業で使う著作権指導用教材は、児童の生活に身近な題材である音楽CDを取り上げる。その時、一方的な禁止教育にならないために、題材には著作権者と著作物の利用者の二つの立場を盛り込むことで児童に多様な考えをださせ、立場の違いから著作物の大切さに気付かせるようにする。著作物を大切に思う気持ちが少しずつ高まるように題材にも工夫を加える。授業は3時間で構成し二つの著作権指導用教材を作る。一つの教材は昨年度と同じように基本的にはICT機器を使ったものであるが、もう一つの教材はテキスト教材として教材に多様性を持たせた。また、発展的な学習もテキスト教材の中では取り扱った。

    成果と課題

    成果

    • 昨年度と同じように、児童の中に人の物を使うときは許可を得る必要性があることや著作物を大切にしようとする態度が養われた。
    • 児童が、著作権について身近な丸Cマークをきっかけに理解を深め、なぜ著作権が大切なのかを実際の著作権者の心情になって考えることができた。
    • 著作権者と利用者という二つの立場を考えさせることから、児童に多様な意見を出させることができた。
    • 心情面の指導に目標を絞った著作権指導用教材を開発することができた。
    • 家庭で起こる著作権の問題を取り上げる著作権指導用教材を開発することができた。

    課題

    • 今回は、テキストだけの教材も開発したが、多忙な学校現場で普及させるには準備に時間がかからないことも必要である。さらに現場の実情に合わせた多種多様な教材が必要である。

    ページの上部へ戻る