第6回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

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    Webサイトを作成し、自分の興味のあることを紹介しよう
    −あなたの発信する情報は大丈夫? トラブルから学ぶ著作権−

    担当教諭 相澤 崇

    受賞のことば

    弘前市立第一中学校・写真

    この度は優良賞を頂き、誠にありがとうございます。情報通信機器が発達・普及した社会において、利用者が著作権に関する知識を習得し、それを尊守する実践的な態度を持つことが求められてきています。

    本実践は実際に起きた著作権に関する事件を題材にして、子どもたちに著作権の必要性や著作者の著作物に対する思いを考えさせる授業を試みました。同年代が起こした著作権に関する事件、誰もが知っている有名な著作物に関するトラブルを資料として扱うことで子どもたちの著作権に関する興味・関心は高まりました。そして、その後の話し合い活動を通して、子どもたちの著作権を尊守する態度を向上させることができました。

    今後は、他教科との連携を視野に入れながら、より良い著作権教育の在り方を検討していきたいと考えています。 (教諭 相澤 崇)

    教育活動の概要 題名 Webサイトを作成し、自分の興味のあることを紹介しよう
    −あなたの発信する情報は大丈夫? トラブルから学ぶ著作権−
    対象学年 中学1年生
    授業科目 技術・家庭科(技術分野)
    授業時間数 6時間
    実施期間 平成22年7月~9月
    レポート・教材
    ねらい

    個人での情報発信を想定した著作権に関する知識の習得と著作権を尊守する実践的な態度を育成する。

    内容
    • 著作物の種類、著作権について
    • 著作権違法行為が著作者、著作権者や社会に与える影響
    • Webサイトの利用規約と許諾について
    成果と課題

    子どもたちは授業を通して、著作者の著作物に対する思いを考えられるようになった。また、著作権に関する違法行為が社会や著作権者に与える影響の大きさに気づくことができた。著作権の内容と並行して行ったWebサイトの制作活動では、他者の著作物の利用する際に利用規定などを注意して読むようになり、著作権を尊守する実践的な態度の育成が図られてきた。

    新学習指導要領では他教科でも著作権に関する内容を取り扱うため、他教科との連携を図った著作権教育のあり方について検討していきたい。

    児童・生徒の感想
    • 中学生が逮捕されるような事件が起きているなんて思いもしなかった。何も考えないで人の著作物を勝手に利用すると、とんでもないトラブルがあるということを初めて知りました。著作者のことを考えない行為はしてはいけないと自覚できました。
    • 作った人が一生懸命世の中に広めようとした努力を考えると、他人の著作物を無断で使用することはいけないと思いました。インターネットの世界ではルールを守れていない人がいっぱいいるけど、著作権のことを正しく理解してないことが原因だと思いました。
    • 今まで著作物を作った人の権利について考えたことはなかった。けれど、著作者が苦労したことを考えると著作権は当たり前の権利であると思った。
    • ドラえもんの最終話は、けっこういい話かなと思ったけれど、よく考えると藤子先生が望んではいないことだと思いました。著作権に反する行為はやはり自分勝手な行動が起こしていると思いました。
    • 著作者のいろいろな思いを知ることが著作権を守る意識を高める大事なことだと理解しました。
    • 個人で使用する場合や学校の授業で使用する場合など、他人の著作物を利用するとき、区別があることがわかりました。自分の都合でその利用区分を変えては、いけないと思いました。
    • 著作権に違反する人は、やはりどこか自分勝手な部分というか、自分優先的な考えがあると思いました。
    • これからの時代は、著作権に関する知識がないと様々なトラブルを起こすことがわかりました。コンピュータが発達し、できることが増えても守らなければいけないこと(著作権)があることがわかりました。
    選考委員コメント

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