第6回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

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    ビデオ制作を通して、著作権利用のマナーを身につける

    担当教諭 名倉 嘉章 内田 雅之

    受賞のことば

    岡崎市立井田小学校・写真

    本校における情報モラルの取り組みが、今回、モデル教育賞という高い評価をいただき、大変光栄に思っています。

    本校が著作権について指導をする必要性を感じたのが、子どもたちの手による映像制作の場でした。従来から、総合的な学習や特別活動の発表の形の一つとして、番組を作らせてきたわけですが、子どもたちのメディアの活用の力が伸びれば伸びるほど、様々な問題が起きる可能性が出てきたことからでした。

    しかし、著作権についての指導も他の学習と同じで、単発的に行ってはなかなか効果が上がりません。学校体制で系統的に取り組む必要についても同時に感じていました。

    そこで、誰でも取り組めるよう、市販のソフトウェアのコンテンツを活用することで、どの担任でも取り組めるよう実践を進めてきました。このような点が、モデルとなるような取り組みであると評価されたことは、私たちの大きな自信となります。これからも、子どもたちが自身で判断することができるような著作権教育を実施していきたいと思います。本当にありがとうございました。 (教諭 名倉 嘉章)

    教育活動の概要 題名 ビデオ制作を通して、著作権利用のマナーを身につける
    対象学年 全学年
    授業科目 総合的な学習の時間・道徳の授業の時間
    授業時間数 6年生の映像制作に取り組んだ学習  14時間
    各学年における著作権に関する学習  1~2時間
    実施期間 平成22年5月~11月
    レポート・教材
    ねらい
    • 著作権について低学年から高学年まで段階的に理解を深め、著作者の権利を守る意識を高めるとともに、著作権を侵害しない意識、態度を養う。
    • 自分たちのメッセージを伝えるための映像制作を進める中で、著作物と上手く関わりながら、活動を進めようとする態度を養う。
    内容
    • 総合的な学習の時間の学びのまとめについて、6年生の学級ではビデオ番組を制作して校内や地域に発表をしている。その際、番組制作を通して必要な著作権について理解をし、意識を高揚させるための学習を行った。引用先を明確にした表現の仕方とともに、インタビューなど肖像権とそれに伴う許諾についても学習を進めた。(6年)
    • 今年度より、著作権を始めとした健全な情報社会の形成のための学習を低学年から段階的に道徳の時間の授業に位置付けることによって、情報社会におけるモラルの向上に努めるよう取り組んだ。(各学年)
    成果と課題
    • 著作権という言葉が日常的に使われるようになってきた。特に、ビデオ制作を通して考えることで、肖像権やそれに伴う撮影、利用許可などを意識するようになってきた。
    • 道徳の授業を通して、著作権だけにとどまらず自分を律していく情報モラルをさらに高めていく必要を感じた。さらに国語科を中心として、メディアリテラシーの力を高め、情報を適切に判断する学びを積み上げていくことの重要性を認識した。
    児童・生徒の感想
    • しんせつにするつもりでも、人のさくひんをいじってはいけないとおもった。(1年)
    • 人がたいせつにしているのに、らくがきやいやなことをしちゃいけないことがわかった。(1年)
    • 自分が作ったものを無断で使われた人のいやな気持が分かった。(4年)
    • いやな気持にさせないためのきまりがあることが分かった。(4年)
    • 動画にうつっている人の気持ちを大切にしなければいけないことがよくわかった。(6年)
    • 軽い気持ちでアップロードした動画が、思いもしないようなことを引き起こしてしまうかもしれないので、自分がするときは、よく考えてからしようと思った。(6年)
    選考委員コメント

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