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美術の著作物の原作品に対する所有権は、その有体物の面に対する排他的支配権能であるにとどまり、無体物である美術の著作物自体を直接排他的に支配する権能ではない。
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著作権の消滅後は、著作権者の有していた著作物の複製権等が所有権者に復帰するのではなく、著作物は公有(パブリック・ドメイン)に帰し、何人も、著作者の人格的利益を害しない限り、自由にこれを利用しうる。
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第三者の複製物の出版が有体物としての原作品に対する排他的支配をおかすことなく行われたものであるときには、公有に帰した著作物の面を利用するにすぎないのであって、原作品の所有権者に経済上の不利益が生じたとしても、それは第三者が著作物を自由に利用することができることによる事実上の結果である。
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博物館や美術館において、著作権が現存しない著作物の原作品の観覧や写真撮影について料金を徴収し、あるいは写真撮影に許可を要するとしているのは、原作品の所有権に縁由するもので、一見、所有権者が無体物である著作物の複製等を許諾する権利を専有するようにみえるが、それは、所有者が無体物である著作物を体現している有体物としての原作品を所有していることから生じる反射的効果にすぎない。
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原作品の所有権者はその所有権に基づいて著作物の複製等を許諾する権利をも慣行として有するとするならば、著作権法が著作物の保護期間を定めた意義は全く没却されてしまうことになるのであって、仮にそのような慣行があるとしても法的規範として是認することはできない。
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