第2回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

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    「著作権について考えよう−著作物の向こうにいる相手とは?−」

    担当教諭 廣田 恵子

    受賞のことば

    能美小学校・写真

    著作権という言葉が子どもにとっても身近な言葉となってきています。けれど、著作物の向こうにいる相手に思いをはせることはあまりありません。社会や総合的な学習の時間で、資料の引用には、気をつけていた子どもたちですが、身近な音楽について考えることで、歌の向こうにいるアーティストに思いをはせやすいと考えました。

    コブクロを題材に選んだのは子どもたちにとって、「桜」はドラマの主題歌にもなると聞いて親しみやすいのではないかと考えたからです。

    そしてコブクロのポスターやオフィシャルサイトの日記の言葉から、小淵さんや黒田さんの気持ちを知り、わかることで子どものコピーしたいという心が揺ぶられるなと思いました。法律を知ることも大事だとは思いますが相手の気持ちを知ることがコピーしたいと思う心の本当のブレーキになると思っています。

    授業に協力していただいたオフィス・コブクロ、日本レコード協会の高山さんに本当に感謝しています。 (教諭 廣田 恵子)

    教育活動の概要 題名 「著作権について考えよう−著作物の向こうにいる相手とは?−」
    対象学年 小学5年生
    授業科目 総合的な学習の時間
    授業時間数 4時間
    実施期間 平成17年10月~平成18年2月
    レポート・教材
    ねらい
    • 情報の質を確かめるために、創作物には著作権という権利があることを知る
    • 情報の出所を明らかにする引用があることを理解する
    • 自分たちの生活の中で著作権法上気をつけなければならない事があることに気付き、自分が生活する上での情報判断する視点を身につける。
    内容

    教科や総合的な学習の時間では、様々なメディアから情報を得て学習することが多い。情報を見極めるためにも、その出所を明らかにすることが必要となる。そのためにも著作権に関する意識を育てたいと考え、子どもの実態から、学習や生活に必要な著作権の学習を行ってきた。年間を通して創作した相手を意識する実践を行ってきた。しかし、著作権法に関する知識を教えるのではなく、著作物に対する相手意識が、心のブレーキとなって判断する視点を身につけてほしいと考えた。指導案の本時では、相手意識を高めるために、コブクロの「桜」を題材に音楽を創作する創作者の気持ちに迫り、無断コピーする事がどうしていけないのかをコブクロのポスター、コブクロのオフィシャルサイト上の日記の資料から考えさせる授業を行った。

    成果と課題
    • 著作権という言葉が子どもの生活の中で日常的に使われる言葉となり、コピーできてもしてはいけないんじゃないかという判断を立ち止まって考えるようになってきた児童が増えた。
    • 著作物だけのことではなく、情報モラルの意識を高めていく上でも、情報を判断する知識と、相手の立場に立ち無断コピーしてはいけないと自分にブレーキをかけられる心の両面から年間を通して実践を積み重ねて行く必要性がある。

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