第4回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

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    オンリーワン・マグカップの制作~著作権を学びながら~

    担当教諭 相澤 崇

    受賞のことば

    藤崎中学校・写真

    このたびは、優良賞を頂き、誠にありがとうございます。近年、情報通信機器は社会・家庭において普及し、生活をより便利にしてくれました。しかし、誰もが気軽に情報発信することができるため、様々なトラブルが起きています。

    著作権に関しては、法律・権利などの難しい考え方や用語の理解を含むため、その指導は、知識伝達型の授業になりやすい傾向があります。本授業では、生徒の目線に立って、生徒の一つ一つの疑問を拾い上げながら、著作権の大切さについて学ぶことを基本としました。今回の受賞をきっかけにさらに著作権教育の実践に励んでいきたいと考えています。ありがとうございました。 (教諭 相澤 崇)

    教育活動の概要 題名 オンリーワン・マグカップの制作~著作権を学びながら~
    対象学年 中学3年生
    授業科目 技術・家庭科(技術分野)
    授業時間数 5時間
    実施期間 平成19年10月~12月
    レポート・教材
    ねらい マグカップに転写するデジタルメディア(写真・絵など)の制作を通して、著作権についての基本的な知識を習得し、情報化社会における著作権を遵守する態度を育成する。
    内容
    • 著作物の種類、著作者にどんな権利があるか
    • 教育機関や個人(家族内)での著作物の利用について
    成果と課題 授業を通して、子供たちは他者の制作物を尊重し、無断で編集したりすることに対して問題意識を強く持ち、著作権を遵守する態度が育成された。しかしインターネット上では、多くの問題が見られるため、安易にながされないよう今後も様々な機会を通して継続的指導が必要であることを感じた。
    児童・生徒の感想
    • 今日の授業を受けて、今まで、他人の著作物を利用することについて、何も考えていなかったことがよくわかりました。著作物の向こうには、必ず創作者がいること。創作者が嫌な気分になるようなことは、絶対にしてはいけないことと感じました。
    • 今までインターネットで、他人が一生懸命作ったものを何も考えず、無断でコピーしたりしていました。それを一生懸命作った人がいることを考えると、使用制限があるものについては、やはり、しっかり守られなければいけないと感じました。
    • もし、自分の作品が他人に勝手に使用され、変わっていたら何か悲しいし、嫌な気分になると思いました。作った人の立場や権利を守るために、著作権があるだということが授業を通して理解できました。
    • 個人で使用する場合や学校の授業で使用する場合など、他人の著作物を利用するとき、区別があることがわかりました。自分の都合でその利用区分を変えては、いけないと思いました。
    • 自分が良い思いをしても、どこかで誰かに嫌な思いをさせていることのほうを大切に考えなければいけないと思いました。
    児童・生徒の変容

    子どもたちは、授業を通して著作物に関する権利を尊重しようとする態度が育ってきたように感じました。特に、自分勝手な都合で他人の著作物を無断使用したり、改変したりすることは、大変な問題であることが理解できたようです。

    オンリーワンマッグカップづくりの後の授業で、ホームページ制作を行いました。その際にWebサイトから素材を収集する際に、多くの生徒が自主的に"コピーOK"、"学校教育OK"などの自由利用マークや使用制限に関しての記述を確認し、作業を行っていました。

    しかし、インターネット上のWebサイトでは、著作権を侵害していると考えられるサイトが多く存在しているため、子どもたちがその傾向に流されないよう、今後も機会があるごとに指導をしていきたいと感じています。

    選考委員コメント

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