第4回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

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    「著作権」って何だろう? 「著作権」を知る、守る

    担当教諭 齊藤 敬信

    受賞のことば

    竹園東小学校・写真

    今回、本校での著作権学習が優秀賞をいただきまして、たいへん光栄に存じます。

    本実践は、第6学年の国語科や総合的な学習の時間と、全校での委員会活動での取り組みについてまとめたものです。普段の教育活動において、教科にかかわらず書籍や新聞、Webをはじめとする多くの著作物を、児童が利活用する場面は多いことと思います。

    しかし、その際に著作者や著作権を意識して学習を進めることを、年度始めの授業に位置付け、著作権に関する知識・技能を習得することで、その後のさまざまな授業の中でも児童が著作権を意識しながら資料を利活用できるようになりました。

    また、委員会での著作権に関する取り組みを全校集会で発表・紹介することにより、全校をあげての著作権に関する理解が高まりました。

    今後も著作権に関して学ぶ場を教科・領域の中で明確に設け、継続的・計画的に著作権教育を進めていきたいと思います。 (教諭 齊藤 敬信)

    教育活動の概要 題名 「著作権」って何だろう? 「著作権」を知る、守る
    対象学年 小学6年生、小学全学年
    授業科目 国語、総合的な学習
    の時間、特別活動
    授業時間数 3時間(総合的な学習の時間)、
    6時間(国語)、
    6時間(情報委員会)
    実施期間 平成20年4月~5月
    レポート・教材
    ねらい
    • 著作権について理解を深め、著作者の権利を守る意識を高めるとともに、著作権を侵害しない意識、態度を養う。
    • 著作物と上手く関わりながら、課題を追求したり、資料として活用しようとする態度を養う。
    内容
    • 第6学年の総合的な学習の時間での取り組み(著作権についての理解、保護の意識)
      総合的な学習の時間の学年オリエンテーションの場において、著作権について理解をし、意識を高揚するための学習を行った。書籍名、著者やインターネットのアドレスなど、出所を明確にした資料活用、引用の仕方も身に付ける活動も併せて行った。
    • 第6年生の国語科での取り組み(新聞やインターネットの資料等引用や活用の仕方)
      単元名「伝え合おう わたしの意見」において、新聞記事やインターネットのニュースから話題を選び、それらを根拠として自分の意見を付け加えて原稿を作り、スピーチをする学習である。
      ここでは著作権の保護を意識した資料の出典を明らかにするだけでなく、資料を用いることによって自分の意見の正当性、妥当性が高まるような効果的な資料の引用の仕方を学習した。
    • 情報委員会での取り組み<1>(著作権の大切さや保護、理解)
      情報委員会が行っているホームページの記事の作成を著作権に関する学習活動の場とした。児童が授業で作成した書道や図加工作等を著作物として認め、ニュースの素材として活用していく場合、様々な制限や留意すべきことがあることを、WEBサイトを使って学習した。実際に、作品をホームページの記事として作品を撮る際には、本人の許諾を確認してから撮影し、掲載した。
    • 情報委員会での取り組み<2>(著作権の意義を全校へと広げる活動)
      全校集会で情報委員会が取り組んでいる著作権の保護の仕方について発表し、全校でWebページを使って著作権の意義、大切さについて意識を高めた。
    成果と課題

    発表の資料として活用する著作物は、見ている側にとって出展元を明確に提示することで、発表内容を理解し易かった。また、引用に「」を用いることにより、児童自身の意見と、資料の内容と、差別化、区別化がなされていた。自分の意見の立証に資料や引用を用いることで、効果的だと児童は理解できた。情報委員会での取り組みは委員会内はもちろん全校集会で著作権に関する意識づけができた。課題としては、<1>低・中学年における著作権に関する具体的な学習活動を、発展段階に応じてどのように設定していくかということ<2>総合的な学習を中心として国語科、社会科など、教科での著作権に関する学習活動を計画的に位置付け、広げていくことである。

    選考委員コメント

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