第5回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

    優秀賞  岡山県 津山市立弥生小学校一覧にもどる

    著作権を守ろう

    担当教諭 尾崎 文雄

    受賞のことば

    弥生小学校・写真

    この度は著作権情報センター様から優秀賞をいただけたことを光栄に思います。将来を担う子どもたちに知的財産権である著作権を尊重する心を養うことは極めて重要なことです。今回の実践は二つありました。一つは急速に普及していったブログを題材にして創った授業です。何気なく行ったブログへのコピー貼り付けが、大切な著作権に触れていることを主人公のケイタ君の心情を通じて考える授業です。できるだけ多くの先生方に使っていただけるように教材群としてパッケージ化しました。もう一つは身近なキャラクターを題材にした実践です。アンパンマンの著作権者であるやなせたかし氏がどのような思いをもってキャラクターを考え出したのか、心情面を中心に考える授業です。二つの授業が少しでも著作権教育の普及に役立ってくれたら有り難いと思っています。いただいた商品は学校で有効に活用させていただきます。本当にありがとうございました。
    (教諭 尾崎 文雄)

    教育活動の概要 題名 著作権を守ろう
    対象学年 小学校3・4・5・6年生
    授業科目 総合的な学習の時間 情報
    授業時間数 2時間
    実施期間 平成21年6月~11月
    レポート・教材 ケイタ君の歴史ブログ キャラクターと著作権
    ねらい

    本研究では「著作物を尊重する態度の育成」を目指し、著作物の大切さに気付くという心情面に目標をおいた授業を実践する。一つは著作権指導用教材群を新たに開発したものである。(5、6年対象)この実践は鋼材に修正・改善を加えながら、汎用性のある授業支援情報として他の先生方にも活用していただくことも考えている。もう一つは身近なキャラクター(アンパンマン)から、自分や他人の著作物は著作権に守られていることを考える授業(3、4年対象)である。

    内容

    第一の授業は、家庭生活の中でブログを取り上げる。近年、手軽さもあり自分のブログを持っている児童もいる。ブログを運営していく中で無意識のうちに著作権を侵害していることもある。授業の中では、一方的な禁止教育にならないために、題材には著作権者と著作物の利用者の二つの立場を盛り込むことで児童に多様な考えをださせ、立場の違いから著作物の大切さに気付かせるようにする。

    第二の授業は、子どもに身近なキャラクターであるアンパンマンを題材にした。授業者が勝手にアンパンマンに手を加えて、新しいキャラクターグッズを作りだすことについて児童に考えさせる。ここでも著作権者である「やなせたかし氏」がどのような思いをもってこのキャラクターを作ったのかを紹介する。

    成果と課題 成果
    • 児童の中に人の物を使うときは許可を得る必要性があることや著作物を大切にしようとする態度が養われた。
    • 著作権者と利用者という二つの立場を考えさせることから,児童に多様な意見を出させることができた。
    • 心情面の指導に目標を絞った著作権指導用教材を開発することができた。
    • ブログでの著作権の問題を取り上げる著作権指導用教材を開発することができた。
    • 著作権者の思いを知り、著作権の大切さを理解することができた。
    課題
    • ブログを題材にした著作権教材を開発したが、さらに多種多様な教材が必要である。
    • 著作権の授業を確保する余裕がなかなかとれない。
    児童・生徒の感想 ブログの実践をした後の感想
    • どうしても人の物をつかいたいときはその人に許可をもらって使う。
    • ケイタさんは「太郎さんから許可をもらって使っています」とちゃんとブログに書いたからよかったと思います。
    • アニメーション化することでわかりやすかった自分じゃないのに罪悪感がでた。
    アンパンマンの実践をした後の感想
    • 人の物を使うのといっしょで許可を得てからでないといけない。
    • 先生が電話して(著作権情報センター電話相談室)、自分のオリジナルキャラクターを描いた瞬間に著作権ができるのは初めて知った。
    • その人が創ったものには、いろいろな思いや感情が込められているのだから勝手に使うなんて絶対に許されないことだと思った。
    選考委員コメント

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