第7回 入賞事例

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    「ケータイ電話の撮影 これっていいの?」
    「合宿楽しかったよ ニュース番組制作」

    担当教諭 小林 祐紀

    受賞のことば

    金沢市立小坂小学校

    今回、初の応募とあって、どのような結果になるのか期待と不安の入り交じった状態でしたが、優良賞というすばらしい賞をいただき、大変うれしく思います。
    著作権教育は、本校だけはなくおそらく多くの学校で、その必要性は理解されつつも、優先順位は決して高くなく、またどのような授業デザインで授業実践すればよいのか、という不安もあり、なかなか実践されていないのが現状だと思います。
    そこで、ただいま、今回の知見を土台として、まず本校の情報モラル教育の全体計画の見直しを進めています。子どもたちの情報モラル感覚をより豊かにし、新たな社会の担い手になれるよう今後も教育実践につとめていきます。
    そして、来年度は今回よりもより精度の高い実践を報告できるよう精進する所存であります。今回、このような励みになる賞をいただき、本当にありがとうございました。(教諭 小林 祐紀)

    教育活動の概要 題名 「ケータイ電話の撮影 これっていいの?」
    「合宿楽しかったよ ニュース番組制作」
    対象学年 小学4・5年生
    授業科目 学活・総合的な学習の時間
    授業時間数 1時間、10時間
    実施期間 平成22年1月、平成23年10月~11月
    レポート・教材
    ねらい  2実践とも著作権に関する情報モラル感覚の向上を意図した授業実践である。
    4年生対象の授業では本屋におけるケータイ電話のカメラ機能使用の是非を討論形式で考えさえることで、著作権についての深い理解をねらいとした。
    一方、5年生対象の授業では、ニュース番組という映像制作の過程で、子どもたちから自然と出てきた意見を取り入れ、音楽に関する著作権について必要感をもって、考えさせることをねらいとした。
    内容  4年生における授業では、ケータイ電話のカメラ機能を使い、本屋で雑誌記事を撮影する場面を取り上げ、その是非を討論で考えさせた。最終的には、事前に撮影していた本屋の店員の考えをVTRで視聴し、著作権の内容や必要性を理解する授業であった。
    5年生の授業では、映像制作の過程で児童から、校歌やお気に入りの歌手の音楽をBGMとして、使いたいという声を受けて授業を行った。児童の必要感から授業を展開し、許可無く使ってはいけないなどの共通理解を得ることができた。
    成果と課題  両実践とも、児童の授業後のふり返りや授業中の考えの変容から、著作権についての理解が深まったといえる。討論形式および児童の必要感それぞれ、著作権を扱う授業においては必要な要件であると判断できた。
    児童・生徒の感想
    • 本屋さんで写真をとることは、何も問題がないと思っていたけど、授業でみんなの意見を聞いて、働いている人や本を作った人の気持ちを考えるとしちゃいけないなぁと思いました。
    • やっぱり思っていたとおりに、本屋さんで写真を撮ることはダメなことだった。売り上げの問題もあるのだろうけど、ビデオで見たとおり、働く人の思いや気持ちを考えたら徒然だと思いました。
    • 校歌をわたしたちの作るニュースに載せることは何の問題もないと思っていたけど、作った人の許可がいることを知って、本当におどろいた。校歌だけではなく、勝手に使うことって、逆の立場だったらいやだから、これからは気をつけたいです。
    選考委員コメント

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