第8回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

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    著作権を知れば、音楽がもっと好きになる。

    教諭 原口 直

    東京都 足立区立青井中学校

    初めての応募でこのような名誉ある賞をいただき、自分が進めていたことがまちがっていなかったと確信に変わりました。本当に心づよく、ありがたく思います。

    著作権は私たちの生活で常に近くにありながら、私自身がきちんと教わらないまま教える立場になったため、教える前にまず学ぼうと講習や文献で情報を得ようと心がけました。

    「教わっていないから、違法な行為をしてしまった生徒」を作らないために目をそらさず、情報を収集し発信しつづける必要があります。現在、教育の環境や大人の知識よりも、生徒の興味関心や技術発展が二歩も三歩も先を行っています。教材はまわりにいくらでもあります。各機関が作ってくださっている教材や働きかけも大変工夫がこらされており、生徒や大人までも興味を持つものばかりです。
    これからも自ら進んで動き、学び、伝えていきたいと思います。本当にありがとうございました。

    教育活動の概要 題名 著作権を知れば、音楽がもっと好きになる。
    対象学年 中学校2年生
    授業科目 音楽科
    授業時間数 1時間
    実施期間 平成24年2月3日(金曜日)
    レポート・教材
    ねらい

    生徒がこれから正しく楽しく音楽と接するために、著作権や著作隣接権の存在を知って深め、自らの生活に活かそうとする態度を養う

    内容 レポート参照
    成果と課題

    [成果]
    今回の授業をするにあたって、著作権についてもともとの認知度が高いことがまずうれしかった。前述した効果にもあるように、様々な観点での成果があらわれたように思う。

    [課題]
    生徒を取り巻く環境や著作権に関する認知度や関心の高さに、自分も含めた教員が必ずしも追いつけていないのではないかと感じた。まずは、著作権そのものやICT機器の知識をもっと深めなければならない。それを踏まえれば、生徒の実態に応じた、関心をひく授業を展開することができる。
    また、中学生という発達段階において著作権の意識や知識はもっとも適していると感じられる。担当教員が教科ごとであるという特性も生かして、特に国語科・社会科・音楽科・美術科・技術科が中心となって横断的教科活動ができるのではないかと思う。

    生徒の感想
    • 音楽に著作権があることすら知らなかったので、著作権教育の授業はすごくためになった。勝手に動画サイトから音楽をダウンロードするのは、その曲を作った人や関わった人をどのような気持ちにするのかを理解した。これから自分で著作権法を調べていきたいと思った。
    • 著作者の許諾を得ずに著作物の売買をしてしまうのはあってはならないと感じ、身近であるこのルールをもっと知る必要があると思った。何が正しくて、何が間違っているのか、著作権とは何か、なぜ大切なのかということを一人ひとりが考えることによって違反者が減ると思う。
    • 日ごろきちんと意識できていなかった著作権を改めて知り、これから私たちが著作権をどのようにしたら守れるか、そして、どのような事が法律に触れてしまう事なのかを、自ら考え学ぶことができ、毎日の何気ない行動の見直しにもつながった。私たちが社会に出る上で必要となってくる大切な問題と向き合えた、とても貴重な時間だった。
    • CDのコピーを友人に貸すことや動画をダウンロードすることなど、普段何気なくしてしまいがちな行為が権利を侵害してしまい、結果的にCD制作をさまたげてしまうと知り驚いた。そして、1枚のCDには歌手を始め、何十人という人が関わっていると知ったので、CDを楽しむ私たちがその思いを裏切らないためにも、軽い気持ちで行動してはいけないと思った。同時に、一人ひとりのちょっとした心がけで著作権は守れると思った。
    選考委員コメント

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