優良賞 大阪府 羽衣学園高等学校一覧にもどる
著作権を意識して
~情報活用の力をつける 、伝えたい事を相手に伝える~
教諭 米田 謙三
受賞のことば
今回、このような賞をいただき、本当にありがとうございます。一番の目的は、現在いろいろと話題になっているSNSをいかに授業で使ってその活用を知るということでした。また、一番の成果は、大学生や企業の方々と協働で授業を実施することにより学びを深めさせることができました。またSNSを使って情報を発信し、外部の方と意見交換を実施することができたことも大きな成果でした。
高校生も近年予想以上にインターネットを利用しており、気軽にテキストや写真を投稿している。ただし、個人情報や著作権について、普段のインターネットの利用ではあまり意識していない部分が多いように思われる。友人と写っている写真や名前を気軽に投稿し、著作物を自由に編集するなどがやはり授業前には見受けられた。座学やグループワークでネットリテラシ-、特に個人情報の扱いと著作権について学習し、自らインターネット利用上のルールを作成することによって、いつもは何も意識せず投稿していたが、授業では投稿するテキストと写真について、ルールに則っているか、個人情報や著作権にふれているかを確認した上で投稿するなどの変化が見られるようになった。実際にSNSを利用する中で生徒は普段意識しないネットリテラシーを効果的に学習することができた。本講義がモデルとなり、日本全国で実践されるようになり、著作権への理解が進むと共に、インターネット社会が成熟することを期待しています。今後も継続的・計画的に著作権教育を進めていきたいと思います。
教育活動の概要 | 題名 | 著作権を意識して ~情報活用の力をつける 、伝えたい事を相手に伝える~ |
---|---|---|
対象学年 | 高校2年生 | |
授業科目 | 情報A と 総合的な学習 | |
授業時間数 | 10時間 | |
実施期間 | 平成22年9月~23年3月 | |
レポート・教材 | ||
ねらい | 昨年から校内での情報科の教員の連携を図り、高2全クラスで学校放送番組(NHK教育「10min.ボックス情報.」ケータイ・インターネットの歩き方)著作権編誰でも作者になれる、だからこそみんなで権利を守ろうショートビデオ集 (一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構制作)5分でできる著作権教育(CRIC)をもとに指導を行っている。今年度、1クラスの生徒を対象に企業や学生と連携してFacebookを活用し、情報の収集、編集、発信について具体的に考えさせる。FBに投稿作させるときに特に著作権についてしっかり考えさせる。生徒には、グループで学校生活の紹介を学んだことをもとに投稿させる。次に実際にコメントを記入して作成したページを発信する。そしていただいたコメントに返答をすることなどにより、社会生活の中でのネットワーク利用の利便性、新しい技術、活用の際の危険性(著作権含む)について学習する。 | |
内容 | 昨年の成果で学年全体で実施するため共通の指導案や授業でのワークシートを作成し、違う教員でも同じ内容で授業を実施することができるようにした。今年はさらに発展的な授業として企業の方や学生の方に直接来ていただき、著作権をはじめとする情報発信の授業を取り組んでいただいた。授業で学んだことをもとに自分たちの学校生活について(具体的なテーマとして、学園行事(体育祭・遠足・修学旅行)、クラブ活動)のFacebookを作成し発信し学びを深めさせる。また総合的な学習の時間と連携して、大学生・企業・国内の学校へ発信し、意見交換を実施した。FBを作成するときに特に著作権に関しての理解を実践させる。 | |
成果と課題 | 学んだことを実践する交流・プロジェクト学習を実践することによりネットワークリテラシーを育み、生徒たちが、主体的に学ぶ意欲や問題発見・解決能力を具体的に自分たちの学校生活を紹介するFBのページを作成することを通じて身に付け、また情報活用の実践力を育むことができた。著作権に関しては昨年同様わかりやすい教材を共通して活用したので同じレベルで必要な情報を身につけることができた。今年はさらに実際にFBで作品を公開することでは情報活用の実践力をさらに身に付けることができた。また紹介説明文の作成ではことばをまとめる力が成果としてあげられた。実際に予想もしない質問や返答に対して答えるというコメント力も成果としてあげられた。また公開にあたり著作権について実際にかなり気をつけるようになった。また普段の情報の授業でポスター作成をするときや、ニュース番組などでも多くの生徒からキーワードとして著作権という言葉がさらに出てくるようになった。また教員のみならず生徒たちも、価値観に支えられ相手のある達成感から、停滞しがちだった学習活動をより活発にすることが可能になった。また大学生や企業の方と授業を連携して実施することができた点で、これからの学校と大学や企業が連携したカリキュラム開発の視点の一助にしていきたい。今後はFBを英語に翻訳して国外にも発信していきたいと考えている。 | |
生徒の感想 |
|
|
選考委員コメント |