第8回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

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    入学前から授業で取り組む著作権学習
    ~小冊子「はじめての著作権講座」活用法~

    教諭 吉田 拓也

    受賞のことば

    大阪府 私立樟蔭高等学校

    情報科教員として、定期的にCRICのWEBページを訪れ、著作権に関する情報やサービスを利用させていただいております。そのなかでも特にありがたいのは、無償パンフレットの提供です。

    この7~8年は、無償パンフレット「はじめての著作権講座 著作権って何?」を、定番として、入学前の課題や授業の教材として利用しています。各生徒の中学校までの著作権に関する知識・理解を平均化するのに活用しやすい冊子です。ごく自然に活用しておりますこの取り組みが、「モデル教育賞」をいただいたことにとても驚いたと同時に、大変うれしく恐縮いたしております。

    教育活動の概要 題名 入学前から授業で取り組む著作権学習
    ~小冊子「はじめての著作権講座」活用法~
    対象学年 高校1年生
    授業科目 情報
    授業時間数 春休みと通常授業1~2回
    実施期間 平成24年3月~4月
    レポート・教材
    ねらい

    高校生ともなれば、秩序正しく生活するために、著作権法をはじめとする様々な法知識を学ぶ必要がある。しかし本校では、内部(3割)や外部中学(7割)など様々な教育環境から入学するので、著作権に関する予備知識に大きな差が生徒間で生まれている。

    情報モラルの育成にもつながる著作権学習は、本校では重要な位置づけをしており、その差が縮まるよう、入学前から課題を課し通常授業につなげる、授業を検討した。

    内容

    新入生登校日に、社団法人著作権情報センターより出版されている小冊子「はじめての著作権講座 ~著作権って何?~ 」と、その内容に準じたオリジナルのワークシートを配布して、入学後の最初の授業で基本的な知識や姿勢について補完したうえで、高校生として学ぶべき著作権などの法知識の学習に入るようにした。

    成果と課題

    小冊子のタイトルどおり、生徒には「著作権ってなに?」という思いを持つものが少なくない。そのような生徒に対して、基本知識から解説されているこの小冊子は大変取り組みやすく、さらにオリジナルのワークシートと併せて活用することによって、学習効果を高めている。こちらの小冊子は、小テストや定期テストの範囲にも使用している。

    最初に取り組む教材として、生徒にはとても印象が強い。本校では姿勢や態度を変容させる機会として、この7年間継続して使用している。

    生徒の感想
    • 各行事(体育祭・文化祭など)が始まる前に、著作権のことを知り、本当に良かったです。高校生として、どの場面でどのように振る舞えばよいのかがよくわかりました。いつまでも知らないフリをしていてはいけませんね。
    • 日本と海外において、著作権に対する取扱いなどが違うことを知り、世界中で考えられている権利なのだと思った。この学習後は、テレビのニュースなどにも関心を持つようになりました。
    • 私の身近な行動でも、著作権違反かもしれないことがたくさんあることがわかりました。これからは自分の行動に責任を持たなければならないと思いました。また著作権は、古くから権利として保護されているものだとも知ることができました。
    選考委員コメント

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