第7回 入賞事例

    これらの教育実践事例資料は、教育関係者が著作権教育を目的として、非営利で利用する場合に限り、自由にご利用いただけます。

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    校外研修旅行を通して学習する著作権

    担当部署 情報科

    受賞のことば

    立教新座高等学校

    今回、このような賞をいただき、誠にありがとうございます。本校では、2年次に必修教科「情報B」を設置していますが、最初に学習する内容は著作権です。限られた時間の中で、著作権について深い理解が得られるよう、一方的に知識を与えるだけでなく、作品を制作する取り組みもしています。この座学と実習を通して、生徒達は、与えられた知識について経験を通した理解を得ることができると考えています。

    そして、本校では全員が、3年次に一年間かけて卒業研究論文を執筆します。これによって著作権の学習が単年で終わることなく、引用や参考文献などの具体的な方法はもちろん、文章のひとつひとつや論証、論考におけるアイデアの独自性など、知的財産について考え続けるよい機会となっております。

    今後も、著作権を中心として知的財産についての良い指導ができるよう、教科の枠を越えて継続的に取り組みを続けていきたいと考えております。 (情報科)

    教育活動の概要 題名 校外研修旅行を通して学習する著作権
    対象学年 高校2年生
    授業科目 情報B
    授業時間数 18時間(2時間×9回)
    実施期間 平成23年4月~6月
    レポート・教材
    ねらい  本校では、本や新聞などから知識を吸収するばかりでなく、自ら発信することも生徒の大切な学びであると考えている。その意味で、生徒に著作権の基礎をしっかりと学習させ、正しく活用させることが大切である。そこで、時期的かつ内容的に学校行事と関連させることにより、生徒にとって特に身近な場面を通して、著作権に対する意識を高めていく授業を実践した。
    内容  本校では、情報Bの授業を週1回2時間連続で行なっている。前半の1時限は一斉授業形式の座学で、教科書や本校オリジナルの穴埋め形式の学習プリントを利用しつつ、プレゼンテーションソフトを用いて説明している。後半の1時限はパソコンを用いて課題に取り組んでいる。課題は、特に、生徒の身近なものを題材として、例年5月中旬に実施している修学旅行をテーマとして、事前学習では文書作成ソフトを用いてリーフレットを作成、事後学習ではプレゼンテーションソフトを用いて旅行記を作成した。これらの実習では、インターネット上の画像、写真、文章を引用したり、参考にしたりするが、生徒は著作権に十分配慮しながら作品の制作に取り組むことになる。
    成果と課題  教科書やプリントを通しての座学だけでは、生徒は単に暗記して知識を身につけることにつながりかねない。しかし、今回、生徒は他の文献やWebサイトを参考にしつつも、自ら情報の発信者としての立場に立つこととなり、写真や文章の一つ一つにある著作権に配慮する姿勢が生まれた。制作時間をもう少し確保できると余裕をもって作業できるため、次年度以降の課題としたい。
    児童・生徒の感想
    • プレゼンテーションで、それぞれのスライドの間でストーリーを考えながら、スライドを互いに関連づける事が難しい。スライドを作成する際、著作権を守ることがそんなに重要だとは知らなかった。身近なところに著作権が潜んでいて、びっくりした。
    • 作品の制作が楽しかった。著作権について、今まで気にしたことがなかったので、授業で実際に著作権について考えることができ、貴重な体験ができた。
    選考委員コメント

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