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作り手の思いに寄り添う著作権教育
-気づく・考える・そして広める-
教諭 山口 眞希
昨年に引き続き、今年度も賞をいただき大変うれしく思っております。
本実践では、学級内イラストコンテストや子どもたちがよく視聴している動画投稿サイトといった身近なものを題材にしました。そして子どもたちが小さい頃から慣れ親しんでいるアンパンマンの作者・やなせたかしさんの想いにせまることから著作権について考えました。身近な生活と関連づけて考えることで「著作権を守ることは作り手の想いを大切にすること」という意識が子どもたちの中に芽生えたと感じます。
これからも私が大切にしている「守らなければならない著作権から“守りたくなる”著作権教育」をめざし、実践していきたいと思います。ありがとうございました。
教育活動の概要 | 題名 | 作り手の思いに寄り添う著作権教育-気づく・考える・そして広める- |
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対象学年 | 小学校5年生 | |
授業科目 | 総合的な学習の時間 | |
授業時間数 | 5時間 | |
実施期間 | 2013年10月 | |
レポート・教材 | ||
ねらい | 調べ学習をしている時に、動画投稿サイトの動画を気軽にタブレット端末にダウンロードして発表資料に使おうとしたり、学級内イラストコンテストでキャラクターを勝手に改造した作品を発表したりする様子を見て、著作権教育の必要性を痛感し授業を行った。「創作物には著作権があることを知り、著作権を守ることは作り手の思いや、制作に関わる多くの人を大切にする行為であることに気づく」ことをねらいとした。 |
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内容 | 違法だから守らなければならないという動機でなく、「著作権を守ることで多くの人を大切にできる」という思いから行動できるようになってほしいと考えた。 そこで1時間目には、子ども達がよく利用している動画投稿サイトの是非を討論させ「誰も困る人がいないのか」考えたのち、著作権法の存在を知らせた。2時間目では、なぜ著作権法があるのか考えさせるために、先日亡くなったアンパンマンの作者・やなせたかし氏のインタビュー映像と資料から、やなせさんがアンパンマンにどれほどの思いを託して制作したか気づかせ、作り手の思いや、それを届けたいと思っている人々を守るために著作権法があることを理解させた。最後は学んだことを発信するため、全校に向けて「著作権を守ろう」と呼びかけるCMづくりを行った。 |
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成果と課題 | ふり返りの記述や授業中の反応から、自分がものづくりをする時と同じように、作品には作者の思いがこめられていること、それを無断で公開したりおもしろおかしく改造したりするのは、多くの人の心を傷つける行為であることに気づくことができた。またCMを制作することは、著作権を身近な生活と関連づけて考えることにつながった。CMを他のクラスで流し、著作権について知ってもらえたことで、より達成感のある学習となった。 | |
生徒の感想 |
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選考委員コメント |