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    デジタル単一市場における著作権指令



    第Ⅰ編 一般規定

    第1条 目的と適用範囲

    1. 本指令は、特に、保護されるコンテンツのデジタルでの国境を越える使用を考慮し、域内市場の枠内において著作権および隣接権に適用されるEU法の調和を進めることを目的とする規定を定める。さらに、本指令は、著作権および隣接権に対する例外および制限、ライセンスの円滑化に関する規定、ならびに著作物および他の保護対象物の利用のために市場の十分な機能を保証することを目的とする規定を定める。

    2. 第24条に定める場合を除き、本指令は完結したものであり、この分野で現在施行されている指令、特に指令96/9/EC、2000/31/EC、2001/29/EC、2006/  115/EC、2009/24/EC、2012/28/EUおよび2014/26/
    EUにおいて定められる既存の規定に、何ら影響しない。

    第2条 定義

    本指令において、以下の定義が適用される:

    (1) 「研究組織」とは、その図書館を含む大学、研究機関またはその他すべての者であって、その主な目的は、学術研究を実施すること、または学術研究の実施も含む教育活動を行うことであり:
      (a) 非営利目的であるか、もしくは学術研究におけるすべての利益を再投資するもの、または;
      (b) 加盟国によって承認された公益的使命に従うものであり;
    当該組織に決定的な影響を及ぼす企業が、当該学術研究の成果に対し優先的アクセスを享受できないものをいう。

    (2) 「テキストおよびデータマイニング」とは、情報(パターン、傾向および相関関係を含むがこれらに限定されない)を導き出すため、デジタル形式のテキストおよびデータを分析することを目的とするあらゆる自動分析技術をいう。

    (3) 「文化遺産機関」とは、公衆がアクセスできる図書館、博物館、アーカイブ、映画またはオーディオ遺産を寄託される機関をいう。

    (4) 「報道出版物」とは、報道の性質を有する文学の著作物から主に構成される集合物をいうが、それは他の著作物または保護対象物を包含する可能性もあるものであり、かつ、それは:
      (a) 新聞、一般誌または専門誌のように、単一の題号の下で定期的または規則的に最新版が刊行される出版物における個別単位を構成し;
      (b) ニュースまたは他のトピックに関連する情報を、一般大衆に提供することを目的とし;かつ、
      (c) サービス提供者の発意、編集責任および管理下で、あらゆる媒体により発行されるものをいう。

    学術専門誌のような、学術または高等教育機関での研究目的で発行された定期刊行物は、本指令にいう報道出版物に該当しない。

    (5) 「情報社会サービス」とは、指令(EU)2015/1535第1条第1項(b)にいうサービスをいう。

    (6) 「オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダ」とは、プロバイダが営利目的で企画し展開する、利用者によってアップロードされた著作権により保護される著作物または他の保護対象物を大量にストックし、かつそれらへのアクセスを公衆に提供することをその主な目的または主な目的の1つとする、情報社会サービスのプロバイダをいう。

    非営利目的のオンライン百科事典、非営利目的の教育および学術リポジトリ、オープンソースソフトウェア開発および共有プラットフォーム、指令(EU)2018/1972に定義される電気通信サービスプロバイダ、オンラインマーケットプレイス、企業間のクラウドサービスおよび利用者が自己使用目的でコンテンツをアップロードすることができるクラウドサービスのようなサービスプロバイダは、本指令の意味におけるオンラインコンテンツ共有サービスプロバイダに該当しない。

    第Ⅱ編 例外および制限をデジタルでの国境を越える環境に適応させるための措置

    第3条 学術研究目的でのテキストおよびデータマイニング

    1. 加盟国は、研究組織および文化遺産機関が、学術研究のために、適法にアクセスする著作物または他の保護対象物のテキストおよびデータマイニングの目的で行う複製または抽出のために、指令96/9/EC第5条(a)および第7条第1項、指令2001/29/EC第2条ならびに本指令第15条第1項に定める権利に対する例外または制限を規定しなければならない。

    2. 第1項に従って作成された著作物または他の保護対象物の複製物は、適切な水準のセキュリティで蓄積されなければならず、研究結果の検証を含む学術研究目的で保持することができる。

    3. 権利者は、著作物または他の保護対象物がホストされているネットワークおよびデータベースのセキュリティと完全性を確保するための措置を講じることを認められなければならない。当該措置は、この目的を達成するために必要な範囲を超えてはならない。

    4. 加盟国は、権利者、研究組織および文化遺産機関に対し、第2項および第3項にいう義務および措置の適用に関し、共同で合意される業界標準を定義することを奨励しなければならない。

    第4条 テキストおよびデータマイニングのための例外または制限

    1. 加盟国は、テキストおよびデータマイニングの目的で、適法にアクセスできる著作物および他の保護対象物の複製および抽出のために、指令96/9/EC第5条(a)および第7条第1項、指令2001/29/EC第2条、指令2009/24/EC第4条第1項(a)、(b)ならびに本指令第15条第1項に定める権利に対する例外を規定しなければならない。

    2. 第1項に従って行われた複製および抽出は、テキストおよびデータマイニングの目的に必要な期間、保持することができる。

    3. 第1項に定める例外または制限は、権利者が、オンラインで公衆に利用可能とされるコンテンツのため機械により読み取り可能となる手段のような適切な方法で、同項にいう著作物や他の保護対象物の使用を明示的に留保していないことを条件として、適用されなければならない。

    4. 本条は、本指令第3条の適用に影響しない。

    第5条 デジタルでの国境を越える教育活動における著作物および他の保護対象物の使用

    1. 加盟国は、達成される非商業目的により正当化される範囲内で、教育における説明のためにのみ、著作物および他の保護対象物をデジタル使用できるよう、指令96/9/EC第5条(a)(b)(c)(d)および第7条第1項、指令2001/29/EC第2条および第3条、指令2009/24/EC第4条第1項ならびに本指令の第15条第1項に定める権利に対する例外または制限を規定しなければならない。ただし、当該使用は、次の条件に従う:

      (a) 教育施設の責任の下で、その施設内もしくは他の場所において、または当該教育施設の生徒または学生および教員のみがアクセス可能なセキュリティによって保護された電子環境を介して行われ;かつ、
      (b) それが不可能であると判明しない限り、著者名を含む、出所表示を伴うこと。

    2. 第7条第1項にかかわらず、加盟国は、第1項に従って採択された例外または制限が、適用されないこと、または、本条第1項にいう行為を許諾しかつ教育機関のニーズと特殊性に応える適切なライセンスを市場において容易に取得できる限り、主に教育市場向けの素材または楽譜のような著作物または他の保護対象物の特定の使用または種類に対し、適用されないことを規定することができる。

    本項第一段落によることを決定した加盟国は、本条第1項にいう行為を許諾するライセンスが、教育機関にとって適切な方法で利用可能かつ可視的であることを保証するため、必要な措置を採らなければならない。

    3. 本条に従って採択された国内法の規定を遵守して採用される、セキュリティによって保護された電子環境を介して行われる、教育における説明の目的に限定された著作物および他の保護対象物の使用は、教育機関が設立された加盟国においてのみ、行われたものとみなされる。

    4. 加盟国は、第1項に従って、著作物または他の保護対象物の使用に対し、権利者のために、衡平な補償を規定することができる。

    第6条 文化遺産の保存

    加盟国は、文化遺産機関が、恒久的にそのコレクション内に存在するあらゆる著作物または他の保護対象物を、あらゆるフォーマットまたは媒体で、当該著作物または他の保護対象物の保存目的でかつその保存のために必要な範囲内で複製できるよう、指令96/9/EC第5条(a)および第7条第1項、指令2001/29/EC第2条、指令2009/24/EC第4条第1項(a)および本指令の第15条第1項に定める権利に対する例外を規定しなければならない。

    第7条 共通規定

    1. 第3条、第5条および第6条に規定する例外に反するすべての契約条項は、履行を強制しえない。

    2. 指令2001/29/EC第5条第5項は、本編に規定する例外および制限に適用される。指令2001/29/EC第6条第4項第1、第3および第5段落は、本指令第3条ないし第6条に適用される。

    第Ⅲ編 ライセンス実務を改善するため、およびコンテンツへのより広いアクセスを保証するための措置

    第1章 商業的に入手できない著作物および他の保護対象物

    第8条 文化遺産機関による商業的に入手できない著作物および他の保護対象物の利用

    1. 加盟国は、ライセンスに含まれるすべての権利者が、これに関して集中管理団体に委託しているかどうかにかかわらず、恒久的に文化遺産機関のコレクション内に存在する商業的に入手できない著作物または他の保護対象物を複製、頒布、公衆への伝達または公衆へ利用可能とするために、集中管理団体が、権利者からの委託に従って、文化遺産機関との間で非商業目的での非独占的ライセンス契約を締結できることを規定しなければならない。ただし、以下の条件による:

      (a) 集中管理団体は、権利者からの委託によって、関係する著作物または他の保護対象物の種類に関して権利者を十分に代表し、かつライセンスの目的である権利を十分に代表していること;かつ、
      (b) ライセンス条件に関し、すべての権利者に平等な取扱いを保証すること。

    2. 加盟国は、文化遺産機関が、恒久的にそのコレクション内に存在する商業的に入手できない著作物または他の保護対象物を非商業目的で利用できるようにするため、指令96/9/EC第5条(a)(b)(d)および(e)ならびに第7条第1項、指令2001/29/EC第2条および第3条、指令2009/24/EC第4条第1項、および本指令第15条第1項に定める権利に対する例外または制限を規定しなければならない。ただし、以下の条件による:

      (a) それが不可能であると判明しない限り、識別可能な著作者または他のすべての権利者の名前を表示すること;かつ
      (b) これらの著作物または他の保護対象物が、非商業的なウェブサイトで利用可能であること。

    3. 加盟国は、著作物または他の保護対象物のために第1項(a)に定める条件を満たす集中管理団体が存在しない場合に、第2項に定める例外または制限が、著作物または他の保護対象物の種類に対してのみ適用されることを規定しなければならない。

    4. 加盟国は、すべての権利者が、第1項に定めるライセンス付与体制から、または第2項に規定する例外または制限の適用から、一般的にまたはライセンス契約の締結後または当該使用開始後を含む特定の場合に、いつでも、容易かつ効果的に、その著作物または他の保護対象物を除外できることを規定しなければならない。

    5. 著作物または他の保護対象物が公衆に利用可能かどうか決定するために合理的な努力がなされた後に、当該著作物またはその他の保護対象物全体が、通常の商業流通経路を通じて公衆に利用可能ではないと善意で推定される場合に、当該著作物または他の保護対象物は、商業的に入手できないとみなされる。
    加盟国は、著作物および他の保護対象物が第1項に従ってライセンスの対象となるか、または第2項で定める例外または制限の範囲で使用されているかを決定するために、期限のような、特別の要件を規定することができる。これらの要件は、必要性および合理性を逸脱してはならず、かつ、すべての著作物または保護対象物が商業的に入手不可能であると合理的に推定しうるときに、著作物または保護対象物全体を商業的に入手不可能であると決定する可能性を排斥するものではない。

    6. 加盟国は、文化遺産機関が設立されている加盟国内において、加盟国内の代表者である集中管理団体に対し、第1項に定めるライセンスを要求すべきことを規定しなければならない。

    7. 本条は、第5項に定める合理的な努力を基礎として、商業的に入手できない著作物または他の保護対象物の全体が主に以下により構成されることが証明される場合、次の著作物または他の保護対象物の全体に適用されない。

      (a) 第三国で最初に発行され、または発行がなければ最初に放送された、著作物または他の保護対象物。ただし、映画の著作物または視聴覚著作物を除く;
      (b) 製作者が第三国に本社または常居所を有する映画の著作物または視聴覚著作物;または、

      (c) 第三国の国民の著作物または他の保護対象物で、合理的な努力の後、(a)および(b)に従って加盟国または第三国を定めることができないもの。

    第1段落の適用を受けないとき、本条は、集中管理団体が、第1項(a)の意味において関係する第三国の権利者を十分に代表している場合に適用される。

    第9条 国境を越える使用

    1. 加盟国は、 第8条に従って与えられた許諾により、いずれの加盟国においても、文化遺産機関が商業的に入手できない著作物または他の保護対象物を使用できることを保証しなければならない。

    2. 第8条第2項に規定する例外または制限に基づく著作物および他の保護対象物の使用は、それを使用する文化遺産機関が設立されている加盟国内でのみ、行われたものとみなされる。

    第10条 公表措置

    1. 加盟国は、第8条第1項に従って許諾されるライセンスの対象となり、または第8条第2項に定める例外または制限に基づき使用される、商業的に入手できない著作物または他の保護対象物の識別のための文化遺産機関、集中管理団体または権限を有する公的機関からの情報、ならびに第8条第4項に定める権利者が利用可能な選択肢に関する情報、および情報が利用可能な限りにおいて、ライセンス契約の当事者、対象地域および使用に関する情報に対して、著作物またはその他の保護対象物がライセンスまたは例外もしくは制限に従って頒布され、公衆に伝達されまたは公衆に利用可能になる少なくとも6カ月前から、単一の公共インターネットポータルサイト上で、恒久的に、容易かつ効果的にアクセスできるよう、保証しなければならない。

    ポータルサイトは、規則(EU)No 386/2012に従って、EU知的所有権庁によって設置および管理される。

    2. 加盟国は、権利者への配慮のため必要である場合、第8条に従って著作物または他の保護対象物をライセンスする集中管理団体の能力、許諾されるライセンス、第8条第2項に規定される例外または制限に基づく使用、第8条第4項にいう権利者が利用可能な選択肢について、追加的に適切な公表措置が実施されることを規定しなければならない。

    本項第1段落にいう適切な追加的公表措置は、第8条第1項に従ってライセンスが求められる加盟国内において、または第8条第2項に規定される例外または制限に基づく使用については文化遺産機関が設立された加盟国内において、実施される。著作物や他の保護対象物の出所のような、他の加盟国または第三国において権利者の意識をより効果的に高めうることを示す証拠がある場合、当該公表措置はそれらの加盟国および第三国にも及ぶものとする。

    第11条 利害当事者間の意見交換

    加盟国は、第8条第5項に従って、特別な要件を規定する前に、各分野において権利者、集中管理団体および文化遺産機関と協議しなければならない。加えて、第8条第1項のライセンス付与手続きの妥当性と有用性を高めるため、および本章で対象となる権利者のための保護措置が効果的であることを保証するため、分野ベースで、集中管理団体を含む利用者および権利者を代表する団体とその他すべての利害当事者の団体との定期的な意見交換を奨励しなければならない。


    第2章 集中許諾を促進するための措置

    第12条 拡大効を有する集中許諾

    1. 加盟国は、自国領土内での使用に関し、かつ本条に定める保護措置を条件として、指令2014/26/EUを国内法化した国内規定に基づく集中管理団体が、権利者からの委託に従って、著作物またはその他の保護対象物の利用のためライセンス契約を締結する場合、次のことを規定することができる。

      (a) 譲渡、ライセンスまたはその他の契約上の合意によって、権利者を代表することを当該集中管理団体に承諾していない権利者の権利に適用するために、当該契約が拡張されうること;または、
      (b) 当該契約に関し、集中管理団体が法的に受託しているかまたはそのように行動することについて、集中管理団体に承諾していない権利者を代表すると推定されること。
    2. 加盟国は、関係する著作物またはその他の保護対象物の利用の性質または種類を理由として、権利者から個別に許諾を得ることが、求められるライセンス取得に必要な取引を見込めないほど一般的に費用を要しかつ困難である場合、明確に定められる使用分野においてのみ、第1項にいうライセンス付与手続きが適用されることを保証し、かつ、当該ライセンス付与手続きが、権利者の正当な利益を保護することを保証しなければならない。

    3. 第1項の目的のために、加盟国は、以下の保護措置を規定しなければならない。

      (a) 集中管理団体は、その委託に基づき、一方で、関連する著作物または他の保護対象物の種類について権利者を、かつ、他方で、関連する加盟国においてライセンスの対象となる権利を、十分に代表すること;
      (b) ライセンスの条件を含め、すべての権利者に公平な取り扱いを保証すること;
      (c) 集中管理団体にライセンスを付与することを承諾していない権利者が、その著作物または他の保護対象物を、本条に従って創設されたライセンス付与手続きから、いつでも、簡単にかつ効果的な方法で、除外できること;および、
      (d) ライセンスの下で著作物または他の保護対象物が利用される前の合理的な期間、著作物または他の保護対象物をライセンスするための集中管理団体の能力、本条に基づき付与されるライセンス、および(c)にいう権利者が利用可能な選択肢について、権利者に情報を与えるため、適切な公表措置が実施されること。公表措置は、各権利者に個別に通知する必要はないが、効果的でなければならない。

    4. 本条は、例外または制限を認める規定を含め、EU法の他の規定に基づく拡大効を有する集中許諾手続きの適用に影響しない。
    本条は、権利の義務的な集中管理には適用されない。
    指令2014/26/EU第7条は、本条に定めるライセンス付与手続きに適用される。

    5. 加盟国が本条に基づきライセンス付与手続きをその国内法において規定する場合、当該加盟国は、対応する国内規定の適用範囲、これらの規定に基づいて導入され得るライセンスの目的および種類、当該ライセンス付与手続きに従ってライセンスを付与する団体の連絡先、および第3項(c)にいう権利者が利用できるライセンス付与と選択肢に関する情報を得る手段について、欧州委員会に通知しなければならない。欧州委員会は、当該情報を公表しなければならない。

    6. 本条第5項の適用により取得した情報および指令2001/29/EC第12条第3項によって設立される連絡委員会における議論に基づき、欧州委員会は、2021年4月10日までに、欧州理事会および欧州議会に対し、本条第1項にいうライセンス付与手続きのEU内での使用、ライセンスを付与する団体の会員ではない権利者、または他の構成国の国民である権利者もしくは他の構成国に居住する権利者を含む、ライセンスおよび権利者への影響、文化的なコンテンツの普及を促進することに対する有効性、およびサービスの国境を越えた提供と競争を含む、域内市場に及ぼす影響について、報告書を提出しなければならない。当該報告書には、必要に応じて当該国内手続きの国境を越える効果を含む立法案が添付される。

    第3章 ビデオ・オン・デマンド・プラットフォームにおける視聴覚著作物へのアクセスおよび利用可能性

    第13条  交渉手続き

    加盟国は、ビデオ・オン・デマンドサービスで視聴覚著作物を利用できるようにすることを目的とする契約の締結を当事者が希望する場合、権利のライセンス取得にあたって困難に直面する当事者が、公平な組織または調停人の支援を求めることができるよう保証しなければならない。本条の目的のために加盟国によって設立または指名された公平な組織および調停人は、交渉の当事者を援助し、必要に応じて当事者に提案を示すことも含めて、当事者が合意に達するよう援助する。

    加盟国は、遅くとも[本指令の効力発生の日から24カ月後]までに、第1段落にいう組織または調停人を欧州委員会に通知しなければならない。加盟国が調停によることを選択した場合、欧州委員会への通知は、調停が利用できるときに、少なくとも、調停を行う調停人に関する情報を入手できる情報源を含む。


    第4章 公有のビジュアルアート作品

    第14条 公有のビジュアルアート作品

    加盟国は、ビジュアルアート作品の著作権保護期間が終了した場合、当該著作物の複製行為によって生じたいかなる物品も、当該複製行為から生じた物品がその著作者固有の知的創造物であるという意味で創作的でない限り、著作権または隣接権の対象とならないことを規定しなければならない。


    第Ⅳ編 著作権市場の十分な機能を確保するための措置

    第1章 出版物に対する権利

    第15条 オンライン利用に関する報道出版物の保護

    1. 加盟国は、加盟国で設立された報道出版物の発行者に対し、情報社会サービス提供者による報道出版物のオンライン利用について、指令2001/29/EC第2条および第3条第2項に定める権利を与えなければならない。

    第1段落に定める権利は、個人の利用者による報道出版物の私的または非商業的な使用には適用されない。
    第1段落に基づいて与えられる保護は、ハイパーリンクを張る行為には適用されない。
    第1段落に定める権利は、個々の言葉の使用または報道出版物の極めて短い引用による使用に関しては適用されない。

    2. 第1項に規定された権利は完結したものであり、報道出版物中の著作物および他の保護対象物について、EU法によって著作者および他の権利者に与えられた権利に何ら影響しない。第1項に規定された権利は、著作者および他の権利者に対して及ばず、特に、著作物または他の保護対象物が組み込まれた報道出版物から独立して、それらを利用する権利を権利者から奪うものではない。

    著作物または他の保護対象物が非独占的ライセンスに基づいて報道出版物に組み込まれている場合、第1項に定める権利は、他の許諾された利用者による利用を禁止するために援用されてはならない。第1項に定める権利は、保護期間が終了している著作物またはその他の保護対象物の使用を禁止するために援用されてはならない。

    3. 欧州議会および欧州理事会指令2001/29/EC第5条ないし第8条、指令2012/28/EUおよび指令(EU)2017/1564は、本条第1項に定める権利に関して準用する。

    4. 第1項に定める権利は、報道出版物の公表後2年で失効する。この期間は、当該報道出版物が公表された日の翌年の1月1日から起算する。

    第1項は、[本指令の発効日]の前に最初に公表された報道出版物には適用されない。

    5. 加盟国は、報道出版物に組み込まれた著作物の著作者が、報道出版者が情報社会サービス提供者から報道出版物の利用により受領する収入の適切な一部を受領することを規定しなければならない。

    第16条 衡平な補償の請求

    加盟国は、著作者が出版者に権利を譲渡またはライセンスした場合、当該譲渡またはライセンスが、譲渡またはライセンスされた権利に対する例外または制限に基づき行われた著作物の使用に対する補償の一部を出版者が受け取る権利を有する十分な法的根拠となることを規定することができる。

    第1段落は、公貸権に関する加盟国における現在および将来の取り決めを害しない。


    第2章 保護されるコンテンツのオンラインサービスによる特定の使用

    第17条 保護されるコンテンツのオンラインコンテンツ共有サービスプロバイダによる使用

    1. 加盟国は、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダが、利用者によってアップロードされた著作権で保護される著作物または他の保護対象物へのアクセスを公衆に与える場合、本指令の目的のために公衆への伝達行為または公衆に利用可能にする行為を行うものであることを規定しなければならない。

    したがって、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダは、著作物または他の保護対象物を公衆に伝達するため、または公衆に利用可能にするために、例えば、ライセンス契約を締結することにより、指令2001/29/EC第3条第1項および第2項に定める権利の権利者から許諾を得なければならない。

    2. 加盟国は、例えばライセンス契約を締結することによって、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダが許諾を得た場合、当該許諾は、利用者が商業目的で行動していないとき、または利用者の活動が多くの収入を生み出さないときは、指令2001/29/EC第3条の適用内にあるサービスの利用者によって行われる行為をも含まれることを規定しなければならない。

    3. 本指令に定める条件に基づき、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダが、公衆への伝達行為または公衆に利用可能にする行為を行うときは、指令2000/31/EC第14条第1項に定める責任の制限は、本条の対象となる場合に適用されない。

    本項第1段落は、本指令の適用範囲外の目的で、当該サービスプロバイダに対し、指令2000/31/EC第14条第1項の適用可能性に影響を与えてはならない。

    4. 何らの許諾も得られない場合、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダは、次の(a)ないし(c)を示さない限り、著作権で保護される著作物および他の保護対象物を、公衆に利用可能にする行為を含む、許諾のない公衆への伝達行為につき、責任を負わなければならない:

      (a) 許諾を得るために最善の努力をしたこと;および
      (b) 権利者が関連する必要な情報をサービスプロバイダに提供した特定の著作物および他の保護対象物を、確実に利用できないようにするため、専門家としての注意に求められる高度の業界水準に従って、最善の努力をしたこと;ならびにいかなる場合も、
      (c) 通知された著作物または他の保護対象物へアクセスできないようにするため、またはウェブサイトからそれらを削除するため、十分に理由を示した権利者からの通知を受領した後直ちに、迅速に対応し、かつ(b)に従ってそれらが将来アップロードされないよう防止する最善の努力をしたこと。

    5. サービスプロバイダが第4項に基づく義務を遵守しているかどうかを判断するため、比例原則に照らし、特に、以下の要素が考慮されなければならない。

      (a) サービスの種類、視聴者および規模、ならびにサービスの利用者によってアップロードされた著作物または他の保護対象物の種類;および
      (b) 適切かつ効果的な手段の利用可能性およびサービスプロバイダに生じるそれらの費用。

    6. 加盟国は、新たなオンラインコンテンツ共有サービスプロバイダについて、そのサービスが域内において公衆に利用可能とされて3年未満であり、かつ委員会勧告2003/361/ECに従って算定された年間売上高が1000万ユーロ未満である場合、第4項に定める責任体制に基づく条件が、第4項の(a)の遵守に限定されること、および通知された著作物または他の保護対象物へアクセスできないようにするため、またはプロバイダのウェブサイトからそれらを削除するため、十分に理由を示した通知の受領により速やかに対応することに限定されることを規定しなければならない。

    当該サービスプロバイダの月間ユニークビジター数の平均が、前年に基づく計算により500万を超える場合、サービスプロバイダは、権利者が関連する必要な情報を提供した通知の対象である著作物および他の保護対象物がさらにアップロードされないよう防止するために最善の努力を行ったことを証明する責任を負う。

    7. オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダと権利者との協力は、利用者によってアップロードされた著作物または他の保護対象物の利用可能性を妨げる結果を招来してはならない。つまり、当該著作物または他の保護対象物が例外または制限の対象となる場合も含め、これにより著作権および隣接権を侵害しない。

    加盟国は、各加盟国の利用者が、オンラインコンテンツ共有サービスにおいて生成したコンテンツをアップロードし利用可能にする際、以下の既存の例外または制限のいずれかを援用できることを保証しなければならない。

      (a) 引用、批評、レビュー;
      (b) 風刺、パロディ、または模作の目的における使用。

    8. 本条の適用は、いかなる一般的監視義務も生じさせない。

    加盟国は、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダが、権利者に対し、その要求に従って、第4項にいう協力に関し、その実務の機能に関する適切な情報、およびサービスプロバイダと権利者との間でライセンス契約が締結された場合、契約の対象となるコンテンツの利用に関する情報を提供することを規定しなければならない。

    9. 加盟国は、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダが、利用者によってアップロードされた著作物または他の保護対象物へのアクセスを不可能にすることまたはそれらの削除に関する紛争が発生した場合に、そのサービスの利用者が利用できる効果的かつ迅速な不服申立ておよび是正手続きを導入することを規定しなければならない。

    権利者がその特定の著作物または他の保護対象物へのアクセスを不可能にすることまたは削除することを要求する場合、権利者はそれを求める理由を十分に正当化しなければならない。第1段落に定める手続きに基づいて提出された不服は、不当に遅滞することなく処理されなければならず、アップロードされたコンテンツへのアクセスを不可能にするかまたは削除する決定は、自然人による審査の対象とされなければならない。加盟国はまた、紛争の解決のために、裁判外の救済手続きを利用できることを保証しなければならない。当該手続きは、紛争を公平に解決できるものでなければならず、かつ効率的な司法救済を求める利用者の権利を害することなく、国内法によって与えられる法的保護を利用者から奪うものであってはならない。特に、加盟国は、著作権および隣接権に対する例外または制限の享受を主張するために、利用者が裁判所またはその他の管轄を有する司法当局を利用できることを保証しなければならない。

    本指令は、EU法に定める例外または制限に基づく使用のように、適法な使用には一切影響を及ぼさない。本指令は、指令200/58/ECおよび規則(EU)2016/679に従う場合を除き、個人の利用者の識別も個人データの処理ももたらさない。

    オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダは、利用者が、EU法で規定される著作権および隣接権に対する例外または制限に基づき、著作物および他の保護対象物を使用できることを、その利用規約において利用者に通知しなければならない。

    10. [本指令の発効日]から、欧州委員会は、加盟国と協力し、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダと権利者との間の協力に向けた業界標準を検討するため、利害当事者間における意見交換の場を設けなければならない。欧州委員会は、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダ、権利者、利用者の組織その他の関係する利害当事者と協議後、利害当事者間の意見交換の結果を考慮した上で、特に第4項にいう協力に関し、本条の適用に関する手引きを発行しなければならない。業界標準を検討する際は、特に、基本的権利と例外および制限の利用とのバランスを維持する必要性について、特別な注意を払うこととする。利害当事者との意見交換のため、利用者の組織は、オンラインコンテンツ共有サービスプロバイダによって提供される第4項に関するオンラインコンテンツ共有サービスプロバイダの実務の機能についての適切な情報に対するアクセスを有しなければならない。

    第3章 利用契約における著作者および実演家の公正な報酬

    第18条 適正かつ比例的な報酬の原則

    1. 加盟国は、著作者および実演家がその著作物または他の保護対象物の利用のためにその排他的権利をライセンスまたは譲渡する場合、著作者および実演家が適正かつ比例的な報酬を受け取る権利があることを保証しなければならない。

    2. 第1項に規定された原則を国内法において実施するために、加盟国は異なる手続きを自由に用いることができ、かつ契約の自由の原則および権利と利益との公正なバランスを考慮しなければならない。

    第19条 透明性義務

    1. 加盟国は、著作者と実演家が、少なくとも年1回、定期的に、各分野の特性を考慮しつつ、権利をライセンスまたは譲渡した当事者またはその権利の承継者から、特に利用方法、生じたすべての収入および支払われるべき報酬に関して、その著作物の利用につき、現在の、関連する完全な情報を取得することを保証しなければならない。

    2. 加盟国は、第1項に定める権利が続いてその後にライセンスされた場合、第1の契約の相手方が第1項の目的のために必要なすべての情報を保有していない場合、著作者および実演家またはそれらの代表者は、その要求により、サブライセンシーから、追加的情報を取得すべきことを保証しなければならない。

    当該追加的情報が要求される場合、著作者および実演家の最初の契約の相手方は、当該サブライセンシーの識別に関する情報を提供しなければならない。

    加盟国は、第1段落に定めるサブライセンシーに対するあらゆる要求が、著作者または実演家の契約の相手方を介して直接的または間接的に行われることを規定することができる。

    3. 第1項に規定された義務は、各分野において高度な透明性を確保するために、比例的かつ効果的でなければならない。加盟国は、第1項に規定された義務から生じる管理上の負担が、著作物または実演の利用により生じる収入との関係で不均衡になると十分に正当化される場合において、義務がそのような場合に合理的に期待できる情報の種類および水準に限定されると規定することができる。

    4. 加盟国は、著作者または実演家が、第20条第1項に基づきその権利を行使するためにこれらの情報を要求しているのであり、かつ、その目的のために情報を要求することを示さない限り、著作者または実演家の寄与が、著作物または実演の全体との関係で重要でない場合、本条第1項に定める義務は適用されないことを決定することができる。

    5. 加盟国は、労働協約を条件とするかまたは労働協約に基づく合意のため、第1項ないし第4項に規定された基準を満たすことを条件として、関連する労働協約の透明性ルールが適用できると規定することができる。

    6. 指令2014/26/EU第18条が適用される場合、本条第1項に定める義務は、同指令第3条(a)および(b)に定義された者または同指令により導入された国内規定に基づく他の者によって締結された契約に関しては適用されない。

    第20条 契約調整手続き

    1. 本条に定める手続きに相当する手続きを定める適用可能な労働協約がない場合、加盟国は、最初に合意された報酬が、著作物または実演の利用後に生じる収入すべてと比較して著しく低いことが判明したときに、著作者および実演家またはそれらの代表者が、その権利の利用契約を締結した当事者または当該当事者の権利承継者に対して、追加の適正かつ公正な報酬を請求する権利を有することを保証しなければならない。

    2. 本条第1項は、指令2014/26/EU第3条(a)および(b)に定義されている者、または当該指令を国内法化した国内規定の下にすでにおかれている他の者によって締結された契約には適用されない。

    第21条 ADR手続き

    加盟国は、第19条に基づく透明性義務および第20条に基づく契約調整手続きに関する紛争を、任意のADR手続きに付すことができることを規定しなければならない。加盟国は、著作者および実演家の代表機関が、一人以上の著作者および実演家の特別の要求により当該手続きを開始できることを保証しなければならない。

    第22条 取消権

    1. 加盟国は、著作者または実演家が、排他的に著作物または他の保護対象物について有する権利をライセンスまたは譲渡した場合、その著作者または実演家は、当該著作物または他の保護対象物が利用されていない場合に、ライセンスまたは権利の譲渡の全部または一部を取り消すことができることを保証しなければならない。

    2. 次の事項を考慮し、国内法において第1項に定める取消手続きに関する特別規定を定めることができる:

      (a) 様々な分野および様々な種類の著作物ならびに実演の特性;および
      (b) 著作物またはその他の保護対象物が、複数の著作者または実演家の寄与からなる場合、個々の寄与の相対的重要性、および個々の著作者または実演家による取消手続きの適用によって影響を受けるすべての著作者および実演家の正当な利益。
    加盟国は、著作物または他の保護対象物が通常複数の著作者または実演家の寄与からなる場合、当該著作物またはその他の保護対象物を取消手続きの適用から除外することができる。

    加盟国は、取消手続きが特定の期間内にのみ適用できることを、このような限定が関係する著作物または他の保護対象物の分野または種類の特性によって十分に正当化される場合に、規定することができる。

    加盟国は、著作者または実演家が、ライセンスや権利の譲渡を取り消す代わりに、契約の独占性の終了を選択できることを規定することができる。

    3. 加盟国は、第1項に定める取消権が、権利のライセンスまたは譲渡の契約締結後合理的な期間の後にのみ行使されうることを規定しなければならない。著作者または実演家は、権利がライセンスされまたは譲渡された者に通知し、ライセンスまたは譲渡された権利の利用が行われるのに適切な期間を定めなければならない。当該期限経過後、著作者または実演家は、権利のライセンスまたは譲渡を取り消す代わりに、契約の独占性を終了させることを選択することができる。

    4. 権利が利用されないことが、著作者または実演家による是正を合理的に期待できる状況に主に起因する場合、第1項は適用しない。

    5. 加盟国は、第1項に定める取消手続きに違反するすべての契約条項は、それが労働協約に基づく場合に限り、適用されうることを規定することができる。

    第23条 共通規定

    1. 加盟国は、第19条、第20条および第21条を遵守しないいかなる契約条項も、著作者および実演家に対して強制できないことを保証しなければならない。

    2. 加盟国は、本指令第18条ないし第22条が、指令2009/24/EC第2条の意味におけるコンピュータ・プログラムの著作者に適用されないことを規定しなければならない。

    第Ⅴ編 最終規定

    第24条 指令96/9/ECおよび2001/29/ECの修正

    1. 指令96/9/ECは、次のように修正される:

      (a) 第6条第2項(b)を、次の文に置き換える。
    《欧州議会および欧州理事会指令(EU)*…において定める例外および制限を害することなく、情報源を示すことを条件として、かつ結果が非商業目的によって正当化される範囲において、教育または学術研究のための説明目的でのみ使用される場合;

    *デジタル単一市場における著作権および隣接権に関するならびに指令96/9/ECおよび2001/29/ECを修正する欧州議会および欧州理事会指令(EU)2019/…(公報…)》

      (b) 第9条(b)を、次の文に置き換える。
     《(b)指令…において定める例外および制限を害することなく、情報源を示すことを条件として、かつ、結果が非商業目的によって正当化される範囲において、教育または学術研究のための説明目的での抽出が問題となる場合》

    2. 指令2001/29/ECは、次のように修正される:

      (a) 第5条第2項(c)を、次の文に置き換える。
    《(c)欧州議会および欧州理事会指令(EU)*…において定める例外および制限を害することなく、公衆がアクセス可能な図書館、教育機関または博物館によって、もしくはアーカイブによって実施される特定の複製行為で、直接的または間接的にいかなる経済的または商業的利益も追求しない複製行為が問題になるとき

    *デジタル単一市場における著作権および隣接権に関するならびに指令96/9/ECおよび2001/29/ ECを修正する欧州議会および欧州理事会指令(EU)2019/…(公報…)》

      (b) 第5条第3項(a)を、次の文に置き換える。
    《(a)指令(EU)…において定める例外および制限を害することなく、それが不可能でないことが明らかでない限り著作者名を含む情報源を示すことを条件として、結果が非商業目的によって正当化される範囲において、教育または学術研究のための説明目的でのみの使用される場合》
      (c) 第12条第4項に、以下を付け加える。
     《(e)域内市場の機能に関する指令(EU)…の国内法化の影響を検証すること、および国内法化のあらゆる困難に着目すること;
      (d) 指令(EU)…を実施するために、関連の立法および判例の変化に関する情報ならびに加盟国によって採用される手続きの実務上の適用に関する情報の交換を容易にすること;
      (e) 指令(EU)…の適用から生じる他のすべての問題を検証すること》

    第25条 他の指令に定める例外および制限との関係

    加盟国は、本指令に定める例外または制限に含まれる使用または分野のために、指令96/9/ECおよび2001/29/ECに定める例外および制限と両立する、より広汎な規定を採択しまたは維持することができる。

    第26条 時間的適用範囲

    1. 本指令は、〔本指令の発効日から24カ月後の〕日またはその後に、著作権の分野において国内法によって保護される著作物および他の保護対象物すべてに関して適用しなければならない。

    2. 本指令は、〔本指令の発効日から24カ月後の〕前に決定された行為および獲得された権利を害することなく適用しなければならない。

    第27条 経過規定

    著作者または実演家の権利のライセンスまたは譲渡契約は、〔本指令の発効日から36カ月後〕から第19条に定める透明性義務に服する。

    第28条 個人データ保護

    本指令の枠内で実施される個人データの取扱いは、指令2002/58/ECおよびEU規則2016/679を遵守した上で実施されなければならない。

    第29条 国内法化

    1. 加盟国は、遅くとも〔本指令の発効日から24カ月後〕までに、本指令に服するために必要な立法上、規則上および行政上の規定を発効させなければならない。加盟国は、それを欧州委員会に直ちに通知しなければならない。

    加盟国がこれらの規定を採択する場合は、これらの規定は、本指令に対する参照を含むものとするか、またはその公表の際に当該参照を付するものとする。当該参照の方法は、加盟国が定める。

    2. 加盟国は、欧州委員会に対し、本指令に含まれる分野において採択した国内法の主要な規定の法文を欧州委員会に通知する。

    第30条 見直し

    1. 〔本指令の発効日から7年後〕直ちに、欧州委員会は、本指令の見直しを行い、欧州議会、欧州理事会、欧州経済社会委員会に対して主たる結論を示した報告書を提出しなければならない。

    欧州委員会は、〔本指令の発効日から5年後〕までに、第17条第6項に基づき年間売上高が1000万ユーロを下回り、かつそのサービスがEUにおいて公衆に利用可能となって3年未満であるオンラインコンテンツ共有サービスプロバイダに対して適用される第17条に定める特別な責任体制の影響を評価し、適宜、その評価の結論に従って措置を講じる。

    2. 加盟国は、欧州委員会に対し、第1項に定める報告書の作成に必要な情報を提供しなければならない。

    第31条 発効日

    本指令は、EU公報における公表の日に続く20日目に効力を生じる。

    第32条 名宛人

    本指令は、加盟国を名宛人とする。




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