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    第3章-著作権の存続期間


    第301条 他の法律に対する優先的適用

    (a) 著作者が作成した著作物であって、有形的表現媒体に固定され、かつ、第102条および第103条に定めるもの(その日前に創作されたかその日後に創作されたかを問わず、また、発行されているか発行されていないかを問わない)に対する、第106条に定める著作権の一般的範囲内の排他的権利に相当する普通法または衡平法に基づくすべての権利は、1978年1 月1日以後は、本編の排他的な支配を受ける。その後は、いかなる者も、コモン・ローまたは州の制定法に基づく上記著作物に対する上記の権利またはこれに相当する権利を受けることができない。

    (b) 本編のいかなる規定も、以下に掲げるものについて、コモン・ローまたは州の制定法に基づく権利または救済を無効としまたは制限しない。

      (1) 第102条および第103条に定める著作権の対象とならない対象物(著作者が作成した著作物であって有形的表現媒体に固定されていないものを含む)。

      (2) 1978年1月1日より前に開始された事業から生ずる請求原因。

      (3) 第106条に定める著作権の一般的範囲内の排他的権利に相当しない普通法または衡平法に基づく権利を侵害する活動。

      (4) 第102条(a)(8)に基づき保護される建築著作物に関する州および地域の境界標識、史跡保存、区画規制または建築法規。

    (c) 1972年2月15日より前に固定された録音物に関しては、コモン・ローまたは州の制定法に基づくいかなる権利または救済も、2067年2月15日までは本編によって無効とされまたは制限されない。第(a)項の優先適用規定は、2067年2月 15日以後に開始される事業から生ずる請求原因に関する上記の権利および救済に適用される。第303条の規定にかかわらず、1972年2月15日より前に固定されたいかなる録音物も、2067年2月15日より前または以後において、本編に基づく著作権の対象とならない。

    (d) 本編のいかなる規定も、他の連邦制定法に基づくいかなる権利または救済をも無効としまたは制限しない。

    (e) 本条に基づく連邦法の優先適用の範囲は、合衆国がベルヌ条約に加盟することまたは同条約に基づく義務を履行することにより影響されない。


    (f)

    (1)
    1990年視覚芸術家権法第610条(a)に定める発効日*9以後、第106A条により権利が認められる視覚芸術著作物に関して第106A条により認められる権利に相当するすべての普通法上または衡平法上の権利は、第106A条および第113 条(d)ならびにこれらに関連する本編の規定の排他的な支配を受ける。その後は、いかなる者も、コモン・ローまたは州の制定法に基づく視覚芸術著作物に対する上記の権利またはこれに相当する権利を受けることができない。

      (2) 第(1)節のいかなる規定も、以下に定めるものについて、コモン・ローまたは州の制定法に基づく権利または救済を無効としまたは制限しない。

        (A) 1990年視覚芸術家権法第610条(a)に定める発効日前に開始された事業から生ずる請求原因。

        (B) 視覚芸術著作物に関して第106A条により付与される権利に相当しない普通法上または衡平法上の権利を侵害する活動。

        (C) 著作者の生存期間を超えて存続する普通法上または衡平法上の権利を侵害する活動。


    *9 1990年12月1日


    第302条 著作権の存続期間:1978年1月1日以後に創作された著作物

    (a) 総則-1978年1月1日以後に創作された著作物に対する著作権は、創作の時から存続し、以下の項に定める場合を除き、著作者の生存期間および著作者の死後70年間からなる期間中存続する。

    (b) 共同著作物-職務上創作する者ではない二人以上の著作者が作成した共同著作物の場合、著作権は、最後に生存する著作者の生存期間およびかかる最終生存著作者の死後70年間からなる期間中存続する。

    (c) 無名著作物、変名著作物および職務著作物-無名著作物、変名著作物または職務著作物の場合、著作権は、最初の発行の年から95年間、または創作の年から120年間のうち、先に満了する期間中存続する。かかる期間の満了前に無名著作物または変名著作物の著作者の一人以上が第408条第(a)項または第(d)項に基づき当該著作物についてなされた登録の記録または本項に定める記録から判明した場合、当該著作物に対する著作権は、判明した著作者の生存期間に基づき第(a)項または第(b)項に定める期間中存続する。無名著作物または変名著作物に対する著作権につき利害を有する者は、当該著作物の著作者の一人または複数を特定する文書を、著作権局がかかる目的で管理する記録にいつでも登録することができる。かかる文書はまた、提出者、その利害の性質、登録される情報の出所および利害にかかる特定の著作物を明記し、かつ、その書式および内容において著作権局長が規則により定める要件に従わなければならない。

    (d) 著作者の死亡に関連する記録-著作権につき利害を有する者はいつでも、著作権のある当該著作物の著作者の死亡日を示す文書または著作者が特定の日に生存していることを示す文書を、著作権局に登録することができる。かかる文書は、提出者、その利害の性質および登録される情報の出所を特定し、かつ、その書式および内容において著作権局長が規則により定める要件に従わなければならない。著作権局長は、登録された記録および著作権局長が実際的と考える範囲の著作権局の記録その他の資料に含まれる情報に基づき、著作権のある著作物の著作者の死亡に関する最新の情報の記録を保管しなければならない。

    (e) 著作者の死亡にかかる推定-著作物の最初の発行の年から95年間またはその創作の年から120年間のうち先に満了する期間の後、当該著作物の著作者が生存しているか、または直近70年内に死亡したかを示すものが第(d)項に規定する記録には存在しない旨の認証付報告書を著作権局から取得した者は、著作者が少なくとも70年前に死亡したとの推定の利益を受けることができる。かかる推定に対する善意の信頼は、本編に基づく侵害の訴えに対する完全な抗弁となる。


    第303条 著作権の存続期間:1978年1月1日より前に創作されたが発行も著作権の取得もなされなかった著作物

    (a) 1978年1月1日より前に創作されたがそれまでに公有に属さずまたは著作権の取得がなされなかった著作物に対する著作権は、1978年1月1日から存続し、第302条に規定する期間中存続する。ただし、いかなる場合にも、かかる著作物に対する著作権の存続期間は2002年12月31日より前に満了せず、また、著作物が2002年12月31日以前に発行された場合には、著作権の存続期間は2047年12月31日より前に満了しないものとする。

    (b) 1978年1月1日より前に行われるレコードの頒布は、いかなる目的においても、当該レコードに含まれる音楽著作物の発行を構成しない。


    第304条 著作権の存続期間:既存の著作権

    (a) 1978年1月1日に最初の保護期間内にある著作権

      (1) (A) 最初の保護期間が1978年1月1日に存続している著作権は、最初に確保された日から28年間存続する。

        (B) 著作権の保有者は、以下の場合に、当該著作物に対する著作権について67年間の更新延長を受けることができる。-

          (i) 死後に発行された著作物もしくは定期刊行物、百科事典その他の集合著作物で、その所有者が著作権を確保した場合、または

          (ii) 法人(個人の著作者からの譲受人もしくは被許諾者を除く)もしくは職務著作物を創作させた使用者が著作権を確保した著作物の場合。

        (C) 著作権のあるその他の著作物(定期刊行物または百科事典その他の集合著作物に対する個人著作者の寄与物を含む)の場合、以下の者は当該著作物に対する著作権について67年間の更新延長を受けることができる。-

          (i) 著作者が生存しているときは、当該著作物の著作者、

          (ii) 著作者が生存していないときは、当該著作者の寡婦、寡夫もしくは子、

          (iii) 著作者、その寡婦、寡夫もしくは子が生存していないときは、当該著作者の遺言執行人、または

          (iv) 著作者の遺言がないときは、著作者の親族。

      (2) (A) 本項第(1)節(B)に定める著作物に対する著作権の最初の保護期間が満了したときは、著作権は、67年間の更新延長された期間中存続し-

          (i) 著作権の最初の保護期間満了前1年以内に、著作権局に対してかかる延長期間の請求を登録する申請がなされ、かつ、請求が登録された場合、当該著作権は、延長期間の開始時に、申請が行われた時点で著作権の更新を請求することができる著作権の保有者に帰属する。

          (ii) 上記の申請がなされず、またはかかる申請に基づく請求が登録されなかった場合、当該著作権は、延長期間の開始時に、最初の保護期間の最終日において著作権の保有者であった個人または団体に帰属する。

        (B) 本項第(1)節(C)に定める著作物に対する著作権の最初の保護期間が満了したときは、著作権は、67年間の更新延長された期間中存続し-

          (i) 著作権の最初の存続期間満了前1年以内に、著作権局に対してかかる延長期間の請求を登録する申請がなされ、かつ、請求が登録された場合、当該著作権は、延長期間の開始時に、申請が行われた時点で第(1)節(C)に基づき著作権の更新延長を請求することができる者に帰属する。

          (ii) 上記の申請がなされず、またはかかる申請に基づく請求が登録されなかった場合、当該著作権は、延長期間の開始時に、最初の保護期間の最終日において第(1)節(C)に基づき著作権の更新延長を受けることができる者に帰属する。

      (3) (A) 著作権の更新延長期間の請求を登録する申請は、以下の方法にて著作権局に対して行うことができる。

          (i) 第(1)節(B)または(C)に基づき67年間の延長期間を受けることができる者は、当該著作権の最初の保護期 間の満了前1年以内に申請を行うことができる。

          (ii) 第(2)節(A)もしくは(B)に基づき更新延長期間が与えられる者またはその承継人は、その名義で申請する場合、更新延長期間中いつでも申請を行うことができる。

        (B) 上記の申請は、著作物に対する著作権を67年間更新延長するための条件ではない。

      (4) (A) 著作物に対する著作権の更新延長期間の請求を登録する申請が、当該著作物に対する著作権の最初の保護期間の満了前1年以内に行われない場合、または、かかる申請に基づく請求が登録されない場合、著作権の最初の保護期間満了前に行われた移転または使用許諾の権原に基づき作成された二次的著作物は、当該許諾の条件に基づき著作権を侵害することなく著作権の更新延長期間中使用し続けることができる。ただし、かかる使用は、かかる更新延長期間中に当該許諾の及ぶ著作権のある著作物に基づいて他の二次的著作物を作成することには及ばない。

        (B) 著作物に対する著作権の更新延長期間の請求を登録する申請がその満了前1年以内に行われ、かつ、請求が登録された場合、登録の証明書は、更新延長期間中の著作権の効力および証明書に記載された事実について一応の証拠となる。かかる1年間の後に作成される著作権の更新延長期間の登録の証明書に与えられるべき証拠能力は、裁判所の裁量に属するものとする。


    (b)
    ソニー・ボノ著作権保護期間延長法の発効日*10現在更新期間にある著作権-ソニー・ボノ著作権保護期間延長法が発効する時点で更新期間にある著作権は、最初に取得された日から95年間の保護期間を有する。


    *10 1998年10月27日


    (c) 延長更新期間にわたる移転および使用許諾の終了-1978年1月1日に最初の保護期間または更新期間が存続している著作権(職務著作物に対する著作権を除く)の場合において、更新された著作権またはこれに基づく権利の移転または独占的もしくは非独占的な使用許諾の付与であって、本条第(a)項(1)(C)に定める者が1978年1月1日より前に遺言以外の方法で行ったものは、以下の条件において終了の対象となる。

      (1) 著作者以外の者が行った権利付与の場合には、権利付与を行った生存者がこれを終了させることができる。著作物の著作者の一人または複数が行った権利付与の場合には、更新された著作権の保有権に対して当該著作者が有する持分の範囲において、許可を行った著作者が、または、著作者が死亡している場合には本項第(2)節に基づき当該著作者の終了権の2分の1を超える権利を保有しかつ行使することのできる者が、これを終了させることができる。

      (2) 著作者が死亡している場合には、その終了権は、以下のとおり保有され、また、これを行使される。

        (A) 著作者に生存する子または孫がある場合を除き、寡婦または寡夫が終了権のすべてを保有する。著作者に生存する子または孫がある場合には、寡婦または寡夫は著作者の終了権の2分の1を保有する。

        (B) 著作者の生存する子および著作者の死亡した子の生存する子は、寡婦または寡夫がない場合には、終了権のすべてを保有し、寡婦または寡夫がある場合には、著作者の終了権の2分の1を分有する。

        (C) いかなる場合にも、著作者の子および孫の権利は、代襲される子の数に従って株分け方式で分割されかつ行使される。死亡した子の子の終了権の持分は、その過半数の行為によってのみ行使することができる。

        (D) 著作者の寡婦または寡夫、子および孫のいずれも生存していない場合は、著作者の遺言執行人、遺産管理人、法定代理人または信託受託者が著作者のすべての終了権を保有する。

      (3) 権利付与の終了は、著作権が最初に確保された日から56年後または1978年1月1日のうちいずれか遅い日に始まる 5年間にいつでも行うことができる。

      (4) 終了は、権利付与を受けた者またはその権利承継人に対して事前の通知を送達することによって行われるものとする。著作者以外の者が行った権利付与の場合、本項第(1)節に基づき権利付与を終了することのできるすべての者または適法に授権された代理人が署名しなければならない。著作物の著作者の一人または複数が行った権利付与の場合、著作者の一人の持分にかかる通知は、当該著作者もしくは適法に授権された代理人、または、著作者が死亡している場合には本項第(1)節および第(2)節により必要となる数および割合の終了権保持者もしくは適法に授権された代理人が署名しなければならない。

        (A) 通知は、本項第(3)節に定める5年間または第(d)項に基づく終了の場合には第(d)項(2)に定める5年間における終了が効力を生ずる日を示し、かつ、かかる日から2年以上10年以下の期間内に送達されなければならない。通知が効力を生ずる要件として、通知の写しを終了が効力を生ずる日の前に著作権局に登録されなければならない。

        (B) 通知は、その書式、内容および送達の方法において、著作権局長が規則により定める要件に従わなければならない。

      (5) 権利付与の終了は、いかなる反対の合意(遺言を作成しまたは将来の権利付与を行う合意を含む)にかかわらず行うことができる。

      (6) 著作者以外の者が行った権利付与の場合、終了する権利付与が及ぶ本編に基づくすべての権利は、終了が効力を生ずる日に、本項第(1)節に基づき終了権を有する者に復帰する。著作物の著作者の一人または複数が行った権利付与の場合、終了する権利付与が及ぶ特定の著作者が保有する本編に基づくすべての権利は、終了が効力を生ずる日に、当該著作者に、または、当該著作者が死亡している場合には本項第(2)節に基づきその終了権を有する者(本項第(4)節に基づく終了の通知に署名しなかった権利保有者を含む)に復帰する。いずれの場合にも、権利復帰は、以下の制限に服する。

        (A) 終了前に権利付与に基づいて作成された二次的著作物は、終了後も権利付与の条件に基づいて引き続き使用することができるが、かかる権原は、終了した権利付与が及ぶ著作権のある著作物に基づき終了後に他の二次的著作物を作成することには及ばない。

        (B) 権利付与の終了により復帰する将来の権利は、本項第(4)節に規定するとおり終了の通知が送達された日に確定的に帰属する。

        (C) 著作者の権利が本項第(2)節に基づき二人以上の者に復帰する場合、当該権利は、本項第(2)節に規定する比例持分に応じて帰属する。かかる場合には、本節第(D)号の規定を条件として、特定の著作者が有する終了した権利付与が及ぶ権利の持分について以後の権利付与または以後の権利付与を行う合意は、本項第(2)節に基づき権利付与を終了するために必要となると同じ数および割合の者が署名した場合にのみ有効となる。以後の権利付与またはその合意は、本号に基づき権利付与の対象となる権利が帰属するすべての者(署名を行わない者を含む)について効力を有する。終了した権利付与に基づく権利が帰属した後にその者が死亡した場合、その者の法定代理人、遺言による相続人または法定相続人が本号において代襲する。

        (D) 終了した権利付与の対象となる権利について以後の権利付与またはこれを行う合意は、終了が効力を生ずる日より後に行われる場合にのみ有効となる。ただし、例外として、著作者と本項第(6)節第1段に規定する者との間において、または、本節第(C)号に規定する者と権利付与を受けた者もしくはその権利承継人との間においては、本項第(4)節に規定するとおり終了の通知を送達した後に、かかる将来の権利付与の合意を行うことができる。

        (E) 本条に基づく権利付与の終了は、当該権利付与の対象となる本編に基づき発生する権利にのみ及び、連邦、州または外国の他の法に基づき発生する権利に何ら影響を及ぼさない。

        (F) 本条に基づき終了が発効するまでは、権利付与は、別途定める場合を除き著作権の延長更新期間の残存期間中引き続き効力を有する。

    (d) 第(c)項に定める終了権のうちソニー・ボノ著作権保護期間延長法の発効日以前に失効したもの-職務著作物以外の著作権が、ソニー・ボノ著作権保護期間延長法の発効日現在更新期間にあり、著作者または終了権保有者が終了権を行使しないまま、第(c)項に定める終了権が当該発効日までに失効した場合には、本条第(a)項(1)(C)に定める者が1978年1 月1日前に遺言以外の方法で行った更新著作権またはこれに基づく権利の譲渡または独占的もしくは非独占的使用許諾の付与は、以下の条件に従って終了の対象となる。

      (1) 本条第(c)項(1)、(2)、(4)、(5)および(6)に定める条件は、ソニー・ボノ著作権保護期間延長法による修正に定める著作権保護期間の最後の20年間に適用される。

      (2) 権利付与の終了は、著作権が最初に確保された日から75年後に始まる5年間に行うことができる。


    第305条 著作権の存続期間:満了日

    第302条ないし第304条に定める著作権の保護期間は、当該期間が満了することとなる暦年の最終日まで存続する。




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