著作権って何?(はじめての著作権講座 )

    この「著作権Q&A  著作権って何?(はじめての著作権講座 )」のコーナーでは、右の項目について、それぞれまず要旨を説明し、次に「Q&A」の形で、実際の事例にそった解説をします。

    著作権は、誰もが知っておくべき大切なルール

    「著作権」とは、「著作物」を創作した者(「著作者」)に与えられる、自分が創作した著作物を無断でコピーされたり、インターネットで利用されない権利です。他人がその著作物を利用したいといってきたときは、権利が制限されているいくつかの場合を除き、条件をつけて利用を許可したり、利用を拒否したりできます。著作物を利用したい人の立場からすると、他人が創作した著作物をコピーしたり、インターネットで利用したいときは、権利が制限されているいくつかの場合(この場合は、無償でまたは対価を支払うことにより利用できます)を除き、著作者が求める条件にしたがって許可をもらうことによりその著作物を利用することができるということです。
    小説、音楽、絵画、映画(動画)、写真…、私たちのまわりにはさまざまな著作物があります。インターネットを見れば、そこには数え切れないほどの著作物があふれています。そして、そうした著作物に触れたり利用することで、私たちは生活をより豊かなものにすることができます。一方、私たちは、インターネットを利用して、自らが創作した著作物を容易に公表することができるようになりました。自分が撮影した写真をSNSにアップロードしたことがある人は少なくないと思います。一億総ユーザー・一億総クリエイター時代といわれる所以です。
    このような時代ですから、著作権のついてのルールは、誰もが知っておくべき大切なルールです。「著作権って、難しそうでよく分からない」、そうした声をときどき聞きます。確かに著作権法には約200もの条文があり、条文の文字数も少なくありませんので、そのすべてを理解することは容易ではありません。しかし、すべてを理解していないと、著作物を創作したときや、著作物を利用するときに困るというものでもありません。まずは、上に書いたように、他人の著作物を利用するには創った人の許可を得ることが必要なこと、自分が創った著作物を他人が利用したいといってきたときは条件をつけて許可することができること、つまり、権利が制限されているなどいくつかの場合を除いて、著作物を利用するにはそれを創作した人の許可を得る必要があることを頭に入れておきましょう。
    このパンフレットでは、私たちが日常生活をおくるうえで知っておきたい、身近なルールとしての著作権制度のエッセンスを、Q&Aも交えながら解説しています。

    Q&A

    著作権を得るためには、何か手続きが必要ですか?
     著作権は、著作者が著作物を創作したときに自動的に発生します。したがって、権利を得るためにどんな手続きも必要ありません。このことは、著作権に関しては、国際的ルールとなっています。
    なお、日本の著作権法には登録制度がありますが、それは、著作者の本名(実名)、著作物を最初に公表した日、著作権の所在を文化庁等に登録することにより、著作物に関する取引の安全を確保するための制度です。
    著作権と特許権、意匠権などとは、どう違うのですか?
    知的な創作活動によって何かを作り出した人に付与される権利には、文化的な創作物を保護する「著作権」以外に、発明を保護する「特許権」、考案を保護する「実用新案権」、物品のデザインを保護する「意匠権」、営業標識を保護する「商標権」などの「産業財産権(工業所有権)」や、半導体集積回路配置図に関する権利、植物の新品種に関する権利などがあります。それらの権利を総称して、知的財産権(知的所有権)といいます。
    前のQ&Aで説明したとおり、「著作権」は権利を得るためにどんな手続きも必要としませんが、「産業財産権(工業所有権)」等は、登録しなければ権利が発生しません。また、保護期間についても違いがあります。

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