著作物にはどんな種類がある?

    この「著作権Q&A  著作権って何?(はじめての著作権講座)」のコーナーでは、右の項目について、それぞれまず要旨を説明し、次に「Q&A」の形で、実際の事例にそった解説をします。

    解説

    子どもの絵も立派な著作物

    著作物を類別し、わかりやすく例示すると下表のようになります。この場合、上手下手で権利が発生したり、しなかったりということはありません。人のマネでなく、その人の思想や感情が創作的に表現されていれば、たとえ3歳の子どもの絵も小学1年生の作文も立派な著作物なのです。

    参考条文…著作権法第2条第1項1号

    著作物の種類

    言語の著作物 論文、小説、脚本、詩歌、俳句、講演など
    音楽の著作物 楽曲及び楽曲を伴う歌詞
    舞踊、無言劇の著作物 日本舞踊、バレエ、ダンスなどの舞踊やパントマイムの振り付け
    美術の著作物 絵画、版画、彫刻、漫画、書、舞台装置など(美術工芸品も含む)
    建築の著作物 芸術的な建造物(設計図は図形の著作物)
    地図、図形の著作物 地図と学術的な図面、図表、模型など
    映画の著作物 劇場用映画、テレビ映画、ビデオソフト、ゲームソフトなど
    写真の著作物 写真、グラビアなど
    プログラムの著作物 コンピュータ・プログラム

    このほかに次のような著作物もあります。

    二次的著作物 上表の著作物(原著作物)を翻訳、編曲、変形、翻案(映画化など)し作成したもの
    編集著作物 百科事典、辞書、新聞、雑誌、詩集など
    データベースの著作物 編集著作物のうち、コンピュータで検索できるもの

    なお、次にあげるものは著作物であっても、著作権がありません。

    1. 憲法そのほかの法令(地方公共団体の条例、規則も含む。)
    2. 国や地方公共団体又は独立行政法人の告示、訓令、通達など
    3. 裁判所の判決、決定、命令など
    4. 1から3の翻訳物や編集物で国や地方公共団体又は独立行政法人の作成するもの

    参考条文…著作権法第10条~第13条

    Q&A

    アイデアは著作物ですか?
    著作物とは他人が知ることができるように外部に表現されたものをいいます。ですから、アイデア自体は著作物ではありません。ただし、アイデアを解説した解説書は著作物となります。
    標語、キャッチフレーズ、題名などは著作物になりますか?
    標語、キャッチフレーズのようなものが著作物として保護されるかどうかは、一概にいえませんが、通常は保護されないと考えられます。もちろん、一口に標語、キャッチフレーズといっても、その内容は様々で中には著作物といえるものもあります。著作物かどうかは、標語、キャッチフレーズといった表現形式によって決まるものではありません。同じような観点から題名も通常は著作物として保護されません。
    名画の複製写真も写真の著作物として保護されますか?
    たとえばピカソの絵を写真複製しても、その写真について新たな著作権は発生しないと考えられます。機械のメカニズムを利用して被写体を忠実に再製することだけを目的とする絵の複製写真は、そこに新たな創作性がなく、著作物とは認めがたいからです。もっとも、ピカソの絵の複製写真の利用には、著作者であるピカソの著作権が働くことに注意する必要があります。
    なお、彫刻を写した写真については、立体的なものを平面的なものにどう表現するかという点に創作性が認められる場合が多いことから、彫刻を写した写真の多くは著作物といえます。
    民話、伝説などを「聞き書き」したものも著作物ですか?
    古老などの話す民話、伝説などをそのまま書き写した場合、あるいは話の大筋はそのままで、枝葉において多少の修正増減を加えただけのような場合は、そこに新たな創作性は認められず、書き写した人の著作物ではありません。
    一方、古老などから聞いたのは民話、伝説などの骨子だけであり、それを基に物語にふさわしいストーリー性、表現を加えて民話、伝説などを書いた場合は、そこに新たな創作性が認められるので新たな著作物になります。しかし、修正増減を加えただけなのか、それとも新たな創作性が認められるものであるかの判断は微妙で、個々の事例に従って判断するしかありません。
    共同著作物とは何ですか?
    2人以上の人が共同して作った著作物で、各人の著作した部分を分離して利用できないもののことをいいます。したがって、著作権の行使に当たっては、共同著作物の著作者全員が共同して行うことになります。
    コンピュータ・プログラムやデータベースは著作物として保護されますか?
    1985年(昭和60年)に行われた著作権法の一部改正で、コンピュータ・プログラムが著作権法で保護されることが明確にされました。国際的にも、著作権法でプログラムを保護することが一般的です。また、データベースの著作物については、1986年(昭和61年)の改正で、その保護が明確化されました。

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