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Home >> 著作権Q&A >> はじめての著作権講座 >>著作物が自由に使える場合は?


著作物が自由に使える場合は?

「定められた条件で自由利用」
著作権法では、一定の場合に、著作権を制限して著作物を自由に利用することができることになっています。しかし、著作権者の利益を不当に害さないように、また著作物の通常の利用が妨げられないように、その条件が厳密に定められています。

また、著作権が制限される場合でも、著作者人格権は制限されません。

自由に使える場合
私的使用のための複製
自分自身や家族など限られた範囲内で利用するために著作物を複製することができる。ただし、デジタル方式の録音・録画機器等を用いて著作物を複製する場合には、著作権者に対し補償金の支払いが必要。コピープロテクション等技術的保護手段の回避装置などを使って行う複製については、私的複製でも著作権者の許諾が必要。
図書館などでの複製
法令で定められた図書館などに限り、利用者に対し複製物の提供などを行うことができる。
引用
自分の著作物に引用の目的上正当な範囲内で他人の著作物を引用して利用することができる。
教科書への掲載
学校教育の目的上必要と認められる限度で教科書に掲載できる。ただし、著作者への通知と著作権者への一定の補償金の支払いが必要。教科書に掲載された著作物は、視覚障害、発達障害その他の傷害により教科書に掲載された著作物を使用することが困難な児童又は生徒の学習の用に供するため、当該教科書に用いられている文字、図形等の拡大その他必要な方式により複製することができる。
学校教育番組の放送など
学校教育番組において著作物を放送することができる。また、学校番組用の教材に著作物を掲載できる。ただし、著作者への通知と著作権者への補償金の支払いが必要。
学校における複製など
教育を担任する者及び授業を受ける者は授業の過程で利用するために著作物を複製することができる。また、当該授業が行われる場所以外の場所で同時に授業を受ける者に対して公衆送信を行うことができる。ただし、著作権者の利益を不当に害することとなる場合を除く。
試験問題としての複製など
入学試験や採用試験などの問題として著作物を複製し、又は公衆送信を行うことができる。ただし、営利目的のための利用は、著作権者への補償金の支払いが必要。
点字による複製など
点字によって複製することができる。またパソコン・ネットワークによって点字データの保存や送信すること、及び点字図書館・盲学校の図書室など一定の施設において視覚障害者向けの貸出し用として著作物を録音し、自動公衆送信することができる。
聴覚障害者のための自動公衆送信
聴覚障害者のために、パソコン・ネットワークによるテレビ音声の字幕送信(リアルタイム字幕)を行うことができる。
非営利目的の演奏など
営利を目的とせず、観客から料金をとらない場合は、著作物の上演・演奏などができる。ただし、出演者などは無報酬である必要がある。
時事問題の論説の転載など
新聞、雑誌に掲載された時事問題に関する論説は、転載禁止の表示がなければ、ほかの新聞、雑誌に掲載したり、放送したりできる。
政治上の演説などの利用
公開の場で行われた政治上の演説や陳述、裁判での公開の陳述は、ある一人の著作者のものを編集して利用する場合を除き利用できる。
時事事件の報道のための利用
名画の盗難事件を報道するためにその絵の写真を新聞に載せるような場合には、著作物を利用できる。
裁判手続などにおける複製
裁判の手続のためや、立法、行政上の内部資料として必要な場合もしくは特許、意匠、商標、実用新案、薬事に関する審査等の手続きのためには、著作物を複製することができる。ただし、著作権者の利益を不当に害することとなる場合を除く。
情報公開法による開示のための利用
情報公開法や情報公開条例により開示する著作物を複製したり、再生したりすることができる。
放送などのための一時的固定
放送事業者などは、放送のための技術的手段として著作物を一時的に固定することができる。
美術の著作物などの所有者による展示
美術の著作物又は写真の著作物などの原作品の所有者は、その原作品を展示できる。
公開の美術の著作物などの利用
建築物や公園にある銅像などは写真撮影したり、テレビ放送したりすることができる。
展覧会の小冊子などへの掲載
展覧会の開催者は、解説、紹介用の小冊子などに、展示する著作物を掲載できる。
プログラムの所有者による複製など
プログラムの所有者は、自ら電子計算機で利用するために必要と認められる限度でプログラムを複製、翻案することができる。
保守・修理のための一時的複製
記録媒体を内蔵する機器の保守・修理を行う場合、記録されている著作物のバックアップのために一時的に複製することができる。




 質問をクリックするとアンサー画面に移ります。
Q1 図書館資料の複製が認められる図書館としてはどのようなものがありますか?
Q2 学校向けの教材を授業で使うため複製してもいいのですか?
Q3 他人の著作物を引用するときの注意点を教えてください。
また、出所の明示はどのようにすればよいのですか?
Q4 コピープロテクションを解除する機械を使って、借りてきたビデオを家庭でコピーすることは許されますか?
Q5 権利管理情報とはどのようなものですか?


図書館資料の複製が認められる図書館としてはどのようなものがありますか?
複製が認められる図書館は、公共図書館や大学図書館そのほか著作物を一般公衆の利用に提供している施設に限定されています。
学校向けの教材を授業で使うため複製してもいいのですか?
学校において、教師及び児童が授業で使うことを目的とする場合、必要と認められる限度で著作物の複製が認められています。しかし、著作物の種類、用途、複製の部数や態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、認められません。例えば学校向けのワークブックやドリルなどは、もともと授業で使用することを目的として作成されたものですから、それを複製して授業で使用することは許されないものと考えられます。
他人の著作物を引用するときの注意点を教えてください。
また、出所の明示はどのようにすればよいのですか?
引用とは、例えば論文執筆の際、自説を補強するため、他人の論文の一部分をひいてきたりするなどして自分の著作物の中に他人の著作物を利用することをいい、この場合、著作権者の許諾なしにその著作物を利用することができますが、「引用」といえるためには、「引用の目的上正当な範囲内」で行われるものであり、また、引用される部分が「従」で自ら作成する著作物が「主」であるように内容的な主従関係がなければなりません。さらに、かぎ括弧を付けるなどして引用文であることが明確に区分される必要があります。

 なお、引用の際の出所の明示の仕方ですが、引用部分を明確にした上で、その後に誰のどの著作物であるかを表示するなど、少なくとも引用された著作物の題号や著作者名が明らかに分かるような表示が必要です。
コピープロテクションを解除する機械を使って、借りてきたビデオを家庭でコピーすることは許されますか?
映画のビデオテープやDVDの中には、複製を行おうとしても機器が録画を止めてしまったり、乱れた映像が録画されてしまうようにする仕組みが施されているものがあります。これらの著作物の無断利用を技術的に防ぐ手段のことを技術的保護手段といいます(「コピープロテクション」と呼ばれることもあります。)が、このコピープロテクションを解除して複製することは、家庭内など個人的な使用目的であっても自由にはできません。

 また、コピープロテクションを解除する装置やプログラムを譲渡したり貸与した者やインターネットにアップロードする者などは罰則の対象となります。
権利管理情報とはどのようなものですか?
権利管理情報とは、著作物等に付された著作権者名、利用許諾条件などのような著作権等に関する情報で、これらの情報を電子透かし技術を用いてデジタル形式の画像や音楽のデータに埋め込み、インターネット上の違法複製物を探索したり、著作物を使用する際の契約管理に使われたりします。

 したがって、この権利管理情報に虚偽の情報を付加したり改変したりすると、違法利用の発見が困難になったり、誤った契約管理になりますので、このような虚偽情報の付加や改変や除去する行為は罰則の対象となります。